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臆病少女は世界を暗躍す。  作者: 池中織奈


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調合も極めていきたい。

 リア・アルナスは、自室にいた。ちなみに、こっそり帰宅したので義妹であるネアラはリアがここに居る事は知らないだろう。さて、何故リアが珍しく自室でおとなしくしているかといえば、調合をしていた。

 リアは一人で黙々と何かをすることが好きである。強くなるために一人で行動する事も趣味だし、こうして将来のために黙々と調合をする事もリアは楽しいと思う。

 人とかかわる事が前世からかけて苦手なリアである。一人でこうして過ごす時間は酷く心地が良い。

 (はぁー、やっぱり一人でのんびりするのが一番良い。誰かとかかわるとか本当に面倒。学園に通うのも面倒。自分の目標のためにも学園に通ってた方が色々楽なんだけど、それでもやっぱり面倒。まだ一年も経過していないのに、色々かかわってこられるし、あと二年以上残っているとか、はぁ、って感じ)

 リア、ごりごりと調合の素材をつぶしながら思考する。

 そう、まだ学園に入学して一年も経過していないのだ。だというのに、ティアルク・ルミアネス達一味がどうしようもないほどめんどくさい。

 (でもハーレム主人公がいるからこそ、そちらが目立って良い隠れ蓑にはなているけどさ。正直ルミさんとゲンさんの弟子的立場なのにあんな考えなしなのはなぁ……)

 一人でいることが好きでたまらないリアだが、別に一人で生きているわけではない。自分よりもレベルが高くて、ユニークスキルを使っていたリアの事を気づいたルミとゲンの事はそれなりに尊敬している。というより、自分よりレベルの高い実力者はリアにとってみれば恐れるべき相手であるのだ。

 (んー、あの辺の一味って色々秘密抱え過ぎだし、よくもまぁ、意図せずにあんなに集まったよね。わけありが。多分、ギルド最高ランクの弟子に、エルフの女王様の親類に、獣王の関係者に、大貴族の娘かぁ……んー、とりあえず面倒な事態が起こらなければいいんだけど)

 ゴリ、ゴリと潰す音が聞こえる。

 無表情のまま、ゴリゴリと無言で調合をする少女。誰かが見ていたら少し不気味な光景であろう。

 (あとソラトも《姿無き英雄》の弟子とか、言っているし。ソラトも何か騒動起こさないかは不安。でもソラト、私に迷惑かける事やらないようにするだろうから、まだ大丈夫か。でも、わざとうざいキャラ演じて苛められているのが《炎剣》とか、苛めている奴ら知ったら卒倒する)

 リアはばれたくないと考え、永遠に命が尽きるまでなるべく目立たずに生きたい。ソラトもそれを真似して隠している。とはいえ、ずっと隠し通せるかといえば分からない。ばれた時に、リアもソラトも影響はあるだろうが、ソラトの場合苛めてきた相手はもう死にたくなるだろう。

 (……過去あり主人公の方は動きなし。心が折れて行動しない不良君って感じだけど、悩んだり心が折れる暇があるのなら動いた方が断然良いのに。考えるより動けば、なんとかなるものだし。そもそも皆俺の限界はここだとか勝手に決めつけているのが悪いよね。限界なんて自分で決めるから限界であって、継続していけば、どうにでもなるもの)

 リアは《調合》スキルでいくつかの薬を完成させる。リアはそれを見て、満足そうにうなずく。

 (会心の出来。《調合》スキルも上がってきたなぁ。今度ルカ姉に習って《鍛冶》もしようかなぁ。自分で何でも出来た方が楽だし)

 リア、またゴリゴリし始めたながら思考する。

 (ルカ姉の恋ももっとどんなふうになっていくか確認するとして、上手くいったらお祝いに何かあげるか。お義父さんも、ルカ姉が恋しているの気づいたみたいだし。でも私に向かって『お前はそういうのないのか』とか聞いてくるとかあるわけないし)

 リアはギルドマスターの言葉を思い出して、何とも言えない気持ちになる。リアにとって、やりたいことは強くなることで、恋愛に現を抜かす気は一切ないのである。単純に興味がないというのもあるが。

 と、そこまで考えた時に、リビングの方から話声が聞こえてきた。

 (またソラト来ているのか。あいつ暇人。私に会いに来る暇があるのならば、もっと戦いにいけばいいのに。でもソラト、レベルどんどん上げているし、そのうち《超越者》にはなりそう)

 思考しながら《調合》を続けていく。

 ソラトはリアが帰ってこない分、ネアラの面倒をなんだかんだで見てくれている。リアは基本的に一緒に住んでいようがネアラの事を放置気味なので、ネアラにとってみればソラトが面倒を見てくれるのは助かる事だろう。

 (んー、友達との差をまた悩んでいるのか、ネアラ。強くなりたいし、《超越者》にはなりたいけど、友達と一緒に歩めないのが悩むと、一人だけ先に行くのがいいづらいと、まぁそれもあるよね。《超越者》って一般人からしてみれば別の生物とも言えるし。私は全然悩まなかったし、今も悩んでないけれど)

 聞こえてきた会話は相変わらず悩んでいるネアラの話だった。

 《超越者》はおいていってしまう。他の存在を。その種族の限界を超えて、長い時を生きる《超越者》はある意味別の生物である。だからネアラの悩みは当然である。逆にそのことで一切悩んだ様子がないリアとソラトがちょっとアレなだけである。

 (よし、これだけやればいいか。魔物倒してこよう)

 ネアラとソラトの会話を聞いても会話に加わることなくゴリゴリしていたリアは、ある程度終えるとそう決意して窓から去っていくのであった。



 

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