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臆病少女は世界を暗躍す。  作者: 池中織奈


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ハーレム主人公の観察記録 3

 リアは義姉であるルカが恋をしているのを知ってから、それを観察したり、手伝うために動いていたわけだが中々彼らの仲は進展しなかった。

 自分は恋もしたこともなく、加えて恋人なんて前世も現世も存在していない身でありながら早くくっつかないかななどと考えていた。

 ルカの観察もしたいリアだが、まだ学園は二学期の真っ最中で学校があるため、平日は観察ができていなかった。放課後にふと見にいったら、少し仲良さそうにしていたりすると自分が見ていない間に何があったのだろうと気になったりもした。

 ルカの恋を見守りながら楽しんでいるリアは、学園では相変わらずティアルク・ルミアネスを見て遊んでいた。

 典型的なハーレム主人公。

 周りに侍る女子生徒たちは全員わけあり。最早わざとやっているのではないかと思うほどの行動。

 学園の実力者である生徒会に目をつけられているのはもちろんの事、周りにいる女子生徒たちの関係者たちにも勘繰られていて、色々敵に回しすぎである。

 (……というか、これ。たった一人の男友人も何かあるパターン? 騒動の種すぎる。でも私にとっては良い隠れ蓑か。ハーレム主人公に目がいっていれば少なくとも私がここにいる事は感づかれないだろうし。まぁハーレム主人公居なくても問題はないけど。私はばれるような真似はしないし)

 《竜雷》と《風音姫》の弟子であるティアルク・ルミアネスをリアは観察している。

 最近、リアの幼馴染であるソラトと遭遇したらしいというのもリアは知っていた。ティアルク・ルミアネスが「あの人はかわいそうだ。もっと自分を改めれば楽しい学園生活も送れるのに」と嘆いていたのを聞いていたからである。

 しかし、幼馴染としてソラトの事を理解しているリアからしてみればその思いはソラトにとっていい迷惑でしかないとわかっている。

 (そもそもそソラトはわざと嫌われているし。ハーレム主人公には理解出来ないだろうけど、そんな意味不明な思考しているのかソラトだし。ハーレム主人公にかかわりたくなくてあえてそんなこと言ったんだろうし)

 さて、目の前にいるティアルク・ルミアネスが何をしているかといえば、レクリア・ミントスアと話していた。

 エルフの女王様の血縁者。

 それがレクリア・ミントスア。

 「あの、ティアルクさん」

 レクリア・ミントスアは、ティアルク・ルミアネスがなんであるのかというのをずっと悩んでいる。

 彼はそれだけ不自然な存在である。どこかちぐはぐで、おかしい。そんな存在がエルフの女王様の近くに居る。それだけでも彼が、エルフの女王様と敵対する勢力の存在ではないかとそう思ってしまうのだ。

 そんな思いをリアは知っている。なぜなら盗み聞きしていたから。ついでに、ギルドマスター経由でエルフの女王様に対してティアルク・ルミアネスの存在は伝えられている。その結果、エルフの女王様には取るに取らない存在と認識されている。が、そんな事実をレクリア・ミントスアは知らない。

 (しなくていい悩みを抱えていて大変そう。というかさ、ゲンさんとルミさんの弟子だってその程度隠さなくても問題ないよね。本当にさ。確かにその年でギルドランクAというのはアレだけど、注目されるものだけど、そもそも周りを不安にさせてまで隠す事ではないかな)

 リア、レクリアとティアルクの様子を見ながらそんなことを考える。

 ティアルクの歳でギルドランクAは十分注目の的であり、隠すのも納得が出来る事なのだが、《超越者》であるリアからしてみれば何でその程度で隠すのだろうと正直疑問であった。徹底的に隠しているのならともかく、つぎはぎすぎる。

 「ティアルクさんは、私の、敵ですか?」

 「え、何を言って…」

 「ティアルクさんは、隠し事をしてます。私と友人になったのはわざとですか?」

 「何を言っているんだい?」

 「私が、マナ様の姪だから!!」

 その言葉を聞いたリアは、

 (うわー、ミントスアも自分から言っちゃうんだ。それ言っちゃいけない情報だよ?)

 などと考えていた。

 リアに盗み聞きされていることも知らない二人は会話を交わしている。

 「マナ様の姪って……エルフの女王様!? え!?」

 「し、知らなかったのですか!?」

 「あ、ああ。知らないさ」

 「な、ならなんで……」

 「えっと、レクリアは僕がレクリアがエルフの女王様の姪だから近づいてきたと思ったのかい? それは違うよ。僕は、その、確かに隠しごとをしているけれどでも、君の敵には絶対にならない。僕は、何があっても友人である君の味方だよ」

 「ティアルク、さん、信じていいんですね?」

 「もちろん。ただ、僕の隠し事は少し待っていてくれないか? 言える時が来たらいつか……」

 「はい、ティアルクさん」

 目を潤ませてティアルクを見るレクリア。そしてそんなレクリアと見つめ合うティアルク。

 (それでいいのか……。というか、よくあんな台詞いえるなぁ。絶対に敵にはならないって。この世に絶対はないと思うんだけど。それにそこまでもったいぶる隠し事だと思えないんだけどなぁ)

 リアは二人の様子をそんなことを思いながら見ていたのであった。





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