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臆病少女は世界を暗躍す。  作者: 池中織奈


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エルフの国へ到着!

 「マナフィルムに到着したわね」

 レクリア・ミントスアは、そういって顔をほころばせた。故郷に足を踏み入れられることが嬉しいらしい。

 そう、一般的に考えればもう、しかしリアの感覚的に言えばようやくエルフの国、マナフィルムに到着したのである。

 レクリアたち一行は、護衛をしているはずなのに一切姿を現さない《姿無き英雄》に対して色々と思う事はあるらしいが、レクリアに咎められてからそういう言葉は口にしていない。

 (よーし、ようやくエルフの国ついた! これで私の護衛任務完了! このままさっさと帰宅したい所なんだけど、女王様に会いに行かなきゃだからなぁ。ここで会いにいかなかったからまた面倒なことになりそうだしなぁ)

 リアは、マナフィルムに入国するレクリアたちの後ろでそんな思考をする。

 (てか、もういっていいよね? エルフの国までの護衛ってことだったしさ。

 面倒だったけど、まぁ、経験値ためにはなったしいいか)

 そんなことを考えながら、レクリアたちが入国するのを見届けるとリアはすぐさま王城へと向かうのであった。

 そしてもう慣れた様子で、人の後に続いて王城へと侵入する。

 (さて、女王様は何処にいるかな?)

 そんなことを考えながらものんびりと王城の中を闊歩する。

 (あ、女王様発見)

 そうして、エルフの国の女王様であるマナの事を見つける。

 しかし、その場にいたのはマナ一人ではなかった。

 「だから、お祖母様、僕は――」

 どうやらマナの孫であるらしい。そりゃあ、四百歳も超えていたら孫ぐらい居るのは当然であろうし、別に驚くことではない。

 少年に見えるそのマナの孫らしい男は、マナと同様に美しい金色の髪と透き通るような蒼い瞳を持ち合わせていた。

 「もう、聞き分けがない子ね」

 マナはそういって、厳しい目を孫に向けている。どうやら何かその孫は要望を口にしているらしかった。

 「でも僕はもう百歳を超えました。王家の山にいっても――」

 「ダメよ、貴方にははやいわ」

 そんな会話をしているマナとその孫。

 (王家の山? ってあれか、一人前の王族と認められるためにはそこで試練を受けなければならないっていう中二心をくすぐるような伝統がエルフの国にはあったんだっけ)

 リアは以前義父より聞いたその伝統について思い出す。

 そう、エルフの王族は一人前と認められるために試練があった。王家の山に入ってあることを行えというそういうものらしい。その内容まではリアは知らない。

 《分析》のスキルを使ってその孫のステータスを見る。


 ルーキン・フィルリア

 年齢 百歳。

 種族 エルフ、

 レベル 五十。



 ちなみにこのレベル、一般的に考えて低くはない。エルフの寿命は三百年未満で、限界突破は百五十レベル以上と考えると普通に成長している。

 (うーん、でもこのレベルじゃ王家の山って無理じゃない? 確かあそこって高ランクの魔物沢山いるって話だし)

 後ろでただ話を聞いているリアである。よく盗み聞きをして情報収集をしているリアは、話を勝手に聞くことに対して一切悪気はなかった。

 ちらりとリアの方へと視線を向けたマナは確実にリアがその場にいることに気づいているようだが、なんでもないようにルーキンと会話を続けている。

 「お祖母様の馬鹿!」

 恐れ多い事に人族最強のエルフの女王様にそう告げて、ルーキンはその場から去っていった。

 そしてパタンッと扉が閉まる。

 そうすれば、マナは声をかけてきた。

 「リア、来たのね」

 「はい、来ました。女王様」

 声を発すると同時に《何人もその存在を知りえない》の効果が途切れ、その姿があらわになる。

 「女王様の親戚であるレクリア・ミントスアの護衛終わりました」

 「ご苦労様、クラスメイトなのに姿は現さなかったのかしら?」

 「もちろん、です」

 リアにとってみればそれは当たり前の事である。

 「それで、女王様、どうして私に挨拶に来るようにって」

 「ただリアと話したかっただけよ。貴方は面白いから」

 「……じゃあ、かえっていいですか?」

 「もっと話しましょう」

 マナは、実際リアという存在を面白がっていて、気に入っていた。それにギルドマスターに頼まれているのもあってできうる限り仲良くしたいと思っていた。

 だから、にこやかに笑ってそう告げる。

 リア・アルナスは、本人的には目立ちたくないと言い張っているが、その存在は異質である。十代にして限界を突破したもの、レベルを上げ続け、誰よりも最強になりたいと前進し続けるもの。

 (ふふ、いつの日になるかわからないけれど私もリアに追い越されるかもしれないわね)

 それを思うとマナは愉快な気分になった。人族最強として君臨しているマナには競争相手もおらず、追いかけてくる存在もほとんどいなかった。だからこそ、面白かった。

 マナの言葉に少し嫌そうな顔をしながらも「女王様がそういうなら」と渋々残るらしいリアを見ながらマナは笑った。







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