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臆病少女は世界を暗躍す。  作者: 池中織奈


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ギルドは魔物の繁殖期の準備をしている。 ①

 リアはのんびりと歩いている。

 街中をユニークスキルを使いながら歩いているリアのことを誰も気づかない。――リア・アルナスは空気のように、漂うようにそこにいる。誰にもぶつからないように、誰かに悟られないようにただ歩く。

(……ギルドをちょっと覗いて来ようかな。ついでにお義父さんと話をしようか)

 リアは義理の父親であるギルドマスターのことを何だかんだ家族と認識しているので、時々、自分から会いにいくこともある。とはいえ、見つかって会話を交わすことの方が断然多いけれども。

 さて、その冒険者ギルドの本部には春休みだというのもあり、学生の姿もちらほら見られる。受付嬢ははきはきとした雰囲気の女性が多い。ギルドによっては、見目美しいものばかりいたりするらしい。そういうのは大抵支部のマスターの趣味でそういうの場合が多いらしい。ちなみにギルドは世界中にあるわけだが、リアは基本ギルドマスターの元でしか依頼を受けないので、普通に依頼を受けるということはしない。

 リアがそういう例外的な依頼を許されているのは、リアが強者であるからである。ギルドとしても利益になる存在だからこそ、そういうのが許されているのだ。

(……人が多いなぁ。あんまり落ち着かない。というか、お義父さんがギルドランクがそれなりに高い人達には少しずつ魔物の繁殖期の事を広めているって言っていたな。となると、あのハーレム主人公もそれを聞いているのかな? いや、でもゲンさんとルノさんの方から伝えているのかな。……なんか一般人に守秘義務あるはずだけどどんどん広めそうだよね。下手に一般人に広めると混乱されちゃうからそのあたりはちゃんと考えなきゃならないのだけど。でもハーレム主人公の周りの人たちはまだ分別がついているから大丈夫かもしれないけれど……)

 魔物の繁殖期に向けて、準備がなされている。

 国主たちにもその情報は広められ、即急に準備がなされている。リアは魔物の繁殖期だろうと、全く心の心境の変化はないが、基本的に魔物の繁殖期という話を聞いたらもっと取り乱すものである。実際にギルドの所属者の中でも、魔物の繁殖期に恐怖しているものは多いようだ。

 さてリアはギルド内を観察していた。難しい顔をしている存在たちは魔物の繁殖期の事を聞かされているのだろう。

 そう言う相手はより一層装備を整えたり、レベルをあげようと努力しているようだ。

(……んー、魔物の討伐プログラムみたいに色々組まれているな。これって世界中のギルドでそうなのかな? お義父さんならそのあたりをちゃんとしているから、全体で底上げをしようとしているだろうな。お義父さんはギルドのトップだからこそ、下の人たちのことを考えなければならない。魔物の繁殖期では、死人が出ないということはあり得ないけれど、その数を減らそうとしているんだろう。うん、やっぱり私には同じようなことは出来ないな。誰かの上に立っている人たちって大変だよね)

 リアはギルドマスターの仕事を思って、自分には出来ないなーと思う。

 自分よりもレベルも高くて、こうして上に立つ者としての仕事もしていて、ギルドマスターの事が凄いなとおもっているリアである。将来的にリアの方がレベルは高くなるかもしれないが、それでもリアはその思いをずっと抱いたままだろう。

(……魔物が少しずつ増えているのは、結構皆感づいている部分があるみたいだね。魔物が増えているから退治してほしいって依頼沢山きているし。それにしても狩り放題だけど、周りからしてみれば死活問題でもあるんだろう。私の場合、ぶっちゃけてしまえば国や街がなくなったとしても生きてはいける。まぁ、なくならないほうがずっといいんだけど)

 魔物の繁殖期においては、村や街が消滅する可能性は当然ある。一般人たちは魔物の群れをどうにかすることなど出来ないのだから。

 ――リアの場合、例えば国が滅んだとしても自分の力で生きていけるだろう。何かがあったとしても、ただ生き延びるだけだろう。それでもリアは人が滅びるよりも生き延びた方がいいと思っているので人を助けるだろう。

 この世界にとってリアという存在が人に敵対する存在じゃなかったことは幸運だったと言えよう。

 もしリアが人に敵対する存在だったのならば、誰にも悟られえることなく街を滅亡させたりが簡単に出来ただろう。

 リアはそんなことを考えながらギルドマスター室へと向かった。

(……お義父さんがいないな。まっとくか。それにしてもお義父さんも忙しいだろうからな)

 リアはそんなことを思いながら、ギルドマスター室でのんびり過ごす。

 その間もスキルを行使することはやめない。ずっとスキルを使って、経験値を溜めていく。――その間にギルドマスターの秘書的な役割の人が時々資料を持ってきて机に置いて行く。

(んー、書類仕事かぁ。お義父さんって脳筋な部分もあるけど、こういうのも出来るからな)

 流石にその資料は、ギルドマスター以外見ては駄目なものもまぎれてそうなのでリアは覗き見などもしていない。

 そうやって過ごしているうちに、ギルドマスターが戻ってきた。




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