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臆病少女は世界を暗躍す。  作者: 池中織奈


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大陸に降り立って、天空島に向かう

 リアは初めての大陸へやってきて、少しだけ気持ちを高揚させていた。

 初めて見る景色が沢山あるのは、リアにとっても嬉しいことである。これで大きな大陸は全制覇である。もちろん、大陸のすべてを見て回れていることはないけれど、それでもこうして色んな大陸に足を踏み入れられて何だか嬉しかった。

(色々気になる事はあるけれどひとまず天空島だよ!! 天空島に向かわないと!!)

 リアは見て回りたい気持ちもあったが、冬休みは短いので天空島を目指すことにした。リアは天空島が近づいてきていることを思うとわくわくしてしまう。

 そしてそうして天空島へと向かっていくリアは、悪魔族などを見かける。此処は悪魔族やドワーフや妖精族と呼ばれるものがいたり、面白いなとリアは楽しそうだ。

(うん、今度、もっとゆっくりできる時に此処に来るのもいいかもね。はじめての大陸ってやっぱりなんというかワクワクするよね。まだまだ知らない種族たちがたくさんいて、前世では見た事ない文化が沢山ある。そういうのも見て回るのも楽しいかもしれない。……というか、この大陸にも精霊っているのかな? 私はいても分からないからな。自分で分かるようになるか、それともヴィヴィヨンを連れまわして精霊がいそうな場所を教えてもらうか。その方がきっといいよね)

 リアは周りが気になっていた。

 初めての大陸なので、見た事がない場所が大量にあるからだ。だからこそリアは周りに興味津々である。――気になることが沢山ある。もっと時間があるのならばリアはじっくりと見て回ったことだろう。

 ただ今回は時間がないので、即急に天空島へと向かう。

(また此処に来た時に見て回ることにしよう。ああ、でも薬師になったら休みも取りづらくなるのかな? あの薬師がどれだけ毎日働いているかにもよるかもだけど。でも、薬師っていう技術がいる職業だとずっと働かなくても何とかなりはするとは思うけど。それにあの薬師も仕事を済ませれば後は自由にしていいって感じなのかな? 社会人になったとしてももっとうろうろとかはしたいしなー)

 リアはそんなことを考える。

 ――リアは薬師として働きたいと望んでいるが、決して《姿無き英雄》としての、ギルドの一員としての仕事をおろそかにするつもりは一切ないのである。そういうわけでリアは色々考えている。

 学生であれる時間は、リアにとってあと少ししかない。なので、これからどうするか思考している。

(薬師になれたらしばらくは天空島に来たり出来ないかもだから、やっぱりこの学生のうちに天空島でやりたいことはやっておきたいかな。今回だけで天空島を全て把握するなんて無理だからあれだけど。でも焦りは禁物。もう少しゆっくりとやらないと)

 リアはのんびりと移動しながらも誰にも悟られることはない。誰もリアの存在に気づかない。リアは誰にも気づかれないことにほっとしていた。

 精霊に気づかれるリアも、通常ならば誰にも気づかれずに動けるのだ。最近、精霊が家にいるということもあり、ほぼ常に知られてしまっていた。だからこそ、こうして誰にも気づかれない事実に安堵する。

(やっぱり精霊が異常なんだよね。生物として異常というか。私の事を知るのがおかしいっていうか。……そういう驚くほどに力を持つ存在がこの世の中には沢山いるからこそ、私はもっともっと強くならないと)

 リアは精霊の事を考えてずっとそう考えていた。

 ちなみに天空島へと向かう間、急いでいるのもあり魔物退治も最低限である。人が死にかけていたら助けたりしていたが、それくらいだ。それ以外は華麗にスルーしてただ天空島へとかけていた。

 この大陸にリアがやってきたのが初めてなのもあり、リアに助けられたものはしばらく呆然としていたが、それでも《姿無き英雄》の存在は知っていたらしく、この場に《姿無き英雄》がやってきていると噂になるのであった。――《姿無き英雄》という存在はそれだけ世界に広まっている英雄なのである。

 そうして、しばらく駆けていき、リア・アルナスは天空島に近い位置にたどり着いた。

 上空を見上げれば、島がいくつも転々と浮いているのが分かった。

(あれが天空島か。確かいき方があるんだよね。昔は天空島と大陸は行き来が難しかったらしいけど、今は便利だよね。ちゃんと互いに行き来出来る仕組みが出来ているんだから。でもやろうと思えば、上までスキルだけで行けもするか。……ただ私は天空島よりももっと上に今回はいきたいから、一旦MP温存のために普通のいき方で行くか。うん、それがいいね。そしてたどり着いたら思う存分、好き勝手する。色んなことを見て、ルーンが言っていたことも検証しないとね)

 リアはそう考えながらひとまず通常手段で天空島へとあがることにした。



 

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