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自語り

作者: ノタウチぱうち

 「外に出る必要はあるか」そのように質問されたら私は迷わずにこう答える「断じてない」と。

 果たして本当に外に出る必要はあるのか?仕事や学校、または生活のための買い物はもちろん良いが、遊びに行くなどと考えているものの思考は理解不能である。

 そのような考えを小学生の頃から持っていた私は当然学校でも友達はできず、学校以外の時間はすべて家で過ごしていた。

 その時家で何をしていたかというと、世の中にあふれるありとあらゆるアニメや映画を食い漁るように見ていた。

 そんなことをしていると図らずとも必ず見ることになる「転生もの」。


 私と同じような思考回路を持っている人なら共感してくれるはずだが、私は転生とはどういうものかについてよく考える。

 よくある「転生もの」に出てくる異世界には決まって人がいるが、果たして異世界とはそれだけだろうか?

 私が考えるに、一般的な「転生もの」に登場する異世界は私達が住んでいる世界とすごく近い世界線、つまり一般的な「転生もの」に登場する異世界はたくさんの世界がある中で私達の世界と非常に位置づけが近く、我々のような人間がいてもおかしくないということだ。

 と、私はこのような妄想をする簡単にゆうと「異世界オタク」なのだ(もちろん専門的な知識はないが)。

 こんな私が異世界に転生しようものなら「転生もの」の主人公によくある圧倒的な力にとどまらず、世界征服から世界の創造までしてしまうかもしれないという妄想を毎日している。


 さて、そろそろ私の話にも聞き飽きた頃だろう。

 なぜこんなにも自分の話を長々とできたかというと、これは俗に言う走馬灯というやつなのだろう、自分の記憶が次々と頭の中を流れていく。

 日本生まれ27歳フリーター。先程いつもどおりコンビニにご飯を買いに行ったところ、トラックが私に一直線に突っ込んできた。

 実際、死に対する恐怖はなかった。なぜなら、もしかすると異世界に転生するかもという考えを持っていたからだ。でも実際にこうやって死も近づいてくるとなかなか怖いもんだ。

 我ながらこの人生は結構良かったものだと思っている。好きなように生きることができたのは事実だ。ただ勝ち組が体験するようなハッピーストーリーも正直に言って体験してみたい。

 まだ連載が終わっていない漫画を読みきれなかったのはなかなかに辛いが、それは良しとしよう。

 もし転生ができるならもっと勝ち組に生まれたいものだ。

こうやって私の人生は終わった

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