表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

実際に見た夢、文章化シリーズ

家族だと思ったら家族じゃなかった

作者: ふとんねこ


 しばらくぶりに夢が記憶に残った。

 ゾッとする内容だったので自分が心配である。


 直接のグロ描写はないが、グロ予告描写だけあるので、それすら苦手な方はブラバされたし。


 本当に謎の不気味ストーリーであった、

 それでは早速。



 そこは自宅だった。


 私は仕事から帰ってきたところで……何だったか、好きなアーティストの新曲を聴こうとワクワク帰宅した様子であった。


 帰宅時の手洗いうがいなどのルーティンを終え、リビングに踏み込んだ私が目撃したのは、ダイニングテーブルの上に拘束されている成人男性と、その目と口にガムテープを貼る家族の姿だった。


「……何してるの」


「こいつ、私のことずっと昔に○○(覚えていない)したからさ、これから解体する(バラす)の」


「……へぇ」


 いや「へぇ」じゃないよ。止めようよ。何されたか知らんが犯罪はあかんよ。

 家族はガンギマりの顔で大きな牛刀を構えていた。どうやら生きたまま足からいくようだ。

 拘束されている成人男性は何やらもごもご言っていた。あわれ。


「まあいいけど……これから新曲聴くから、イヤホンするまで待って。うるさくするでしょ?」


「わかった、早くして」


「ん」


 良くない良くない良くない。

 しかし夢の中の私は新曲視聴の邪魔さえされなければ良かったらしく、さらっと流して自室に引っ込んだ。そしてイヤホンを取り出し、装着しようとしてはたと気づく。


 …………あれ、家族じゃなかったな??


 そう、自室に入るまで普通に会話している間は、あれが家族の一人に見えていたのだ。

 相手の受け答えもそのもので、全く疑わなかった。

 しかし自室に入って、しばしの沈黙を経てから気づいたのだった。家族に見えたあれは家族じゃない、赤の他人だと。


 背筋が冷えた。


 このままでは我が家のリビングで成人男性解体ショーが始まってしまう。

 しかもそれを行うのは家族に見えた誰か。きっと成人男性解体ショーの次は私解体ショーだ。間違いない。

 怪異か、他人の空似か、何でもいい、とにかく猟奇殺人の現場とドアを隔てて隣という最悪の状況から脱しないと次の被害者は私だ。


 気づいていないふりをして部屋を出るか? いや、そんな勇気は出ない。

 ベランダから脱出するか? ……それしかない気がする。


 ベランダに通じる扉は重たくて、開けるとカラカラ言う。それが聞こえたら不審に思われると感じた。

 私は逃走の支度を整え、外出中の他の家族に連絡することを心に刻みながら、そっとベランダの扉に手をかけた……



 ――――ところで目が覚めた。

 真夜中だった。


 心臓はバクバクだし、暗い部屋が怖すぎる。

 なにせ、夢の中ではこの自室の外に解体ショーマンがいたのだから。


 現実そっくりな感じの悪夢を取り締まる法律ができねぇものだろうか。明日も仕事なのに寝れなくなっちゃったじゃないか。最悪だ。怖いし。


 そんな夢であった。


 家族だと思っていたモノがそうじゃなかった、こんな最悪な現象はどうかこれきりにしてほしいい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] わぁぁぁぁ怖すぎました……! なぜ私は夜に読んでしまった……!! 解体ショーとか絶対見たくない夢ですよね(´;ω;`) めちゃくちゃ、怖いお話、ありがとうございました……!!
[一言] 今まで見たことのないタイプの怖い夢ですね……。 最初は普通に会話していたけど、後からあれ……ってなるやつ。 映画とか漫画ならたまにみるかも? 夢っていいところで終わっちゃうから惜しいですよ…
[良い点] こっわΣ(゜Д゜) こっわ! 新曲しか頭にないふとんさんも、家で行われている生解体ショーも、家族じゃない他人も、こっわ! 冷静に? 逃走経路考えているの、なんだか夢なのにリアルですよね。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ