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10(シオン視点)

 他人から見れば、私、シオン・アーテルの人生は悲惨なものだろう。


 実の父親から物心つくかどうかの頃から性的虐待され、父の不正で取り潰されたプラティヌム子爵家の代わりに引き取ってくれた親戚のアーテル公爵もまた私を性的虐待(おもちゃに)した。そもそもアーテル公爵は私を手に入れるために父の不正を探し出し父を斬首刑にし私の実家を取り潰したのだが。


 物心ついた頃からあった前世の記憶がなければ、何より彼女に出会わなければ、自分の境遇に耐えられなかっただろう。


「前世の私」は、愛する女性を強姦し死にいたらしめた。


 今私の身に起こっている事は、前世の報いなのだと思っている。


 そう思わなければ、やってられないというのもあったが。


 それに、人間は、どんな悲惨な仕打ちでも慣れるものらしい。


 ウィスタリア、私だけがタリアと愛称で呼ぶ彼女に言った通り、今更何をされても傷ついたりはしないのだ。


 何より、あの経験があったからタリアに出会えたとか、タリアの傍にいるためだと思えば、どんな仕打ちも耐えられる。






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