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王道を征く〜FINAL・FIRST〜  作者: 除外音
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愚かなモノ

最近(結構前)、異世界転生が流行っていますよね。なので逆に王道ファンタジーが書きたくなってきた所存です。


「ハッハッハッ!我々魔王様直属の四天王、原核騎士団ルーツナイツに!本当に勝てるとでも思っていたのかぁ!!」


 


「ぐぅ…くそう!何故だ何故だ!何故勝てない!」


分かっていた筈の事が認められない。なんて愚かなのだろう。


 


「愚かなぁ!我らに傷一つ付けられぬお前が、そんなアホウな自信があったとはな!!」


 


コイツは第一の四天王、吸血龍-銀鎧シルヴァーアーマー。自信たっぷりの龍で、襲われた街の隣の街まで声が聴こえる程声が大きい龍。身体の鱗が融銀の鎧(アンドーユ教にでてくる邪悪なる者は触れない鎧)に似ている所から付けられた名前らしい。何故こんな奴にそんな名前を付けたのかまるで分からない。


 


「…本当に愚か…本気で勝てるとでも思っていたの……?」


 


奴は第二の四天王、分血蛇-死生蝶ライフ・フライ。仲間に自分の血を分け与える所から来た異名で魔王群ではまるで女神の様な扱いだが、俺からすれば悪魔以外の何者でもない。戦闘をこよなく愛するらしい。顔すら見せない作りの服を着ている。


 


「本気でデンドロ王国は再教育が必要ですな。分かりやすい実力差にすら気付けない様なモノがつくられているのですからな。やはり先の予定通り王国の民は魔物に作り変えた方が良いかと。」


 


奴は第三の四天王、知皇底-原元笑ノーレッジ・オリジン。この世にあるモノは全て暗闇から産まれてきたと信じ、闇を否定する者を消そうと企んでいる。笑う事は闇がくれた大いなる遺産という持論がある。俺には良く分からない。顔が黒い水晶の様な球体だ。


 


そしてあの玉座に座っているのが……!


 


「静まれ。我が配下共。」


あの四天王が一斉に跪く…。


 


「ハ!」


 


「愚かな者達よ。我の言葉に耳を傾けよ。」 


 


「ハ!」


 


「さて…人間よ。お前はこの玉座の間に急に飛ばされた時、どう思った?困惑したか?」


 


魔王……!


 


「困惑より怒りだ!何故俺の村を襲った!侵略するなら他に良い場所があった筈だ!こんな土壌も悪く悪天候な日の方が多い取るに値しない様な土地を!なんで襲った!俺達が頑張って生きてきたのに!」


 


「だからだ。」


 


「…何!?」


 


「なんだ、わざわざ細かく説明しないと分からないのか?…面白いからだ。頑張って生きてきたからこそ報われると思い込んできた愚かな者達だからだ。あの手が無くなっても神に祈っている時の顔!実に素晴らしい!神という唯の作り物に乞う愚かな姿!私達が何か悪い事をしたのかという顔!う〜む……実にいい。」


 


「俺に銀鎧なんて異名を付けた奴も気になるぜぇ!。なんで救世主様が付けた鎧の名前を俺につけるんだろうなぁ!もしかして?俺様を?救世主様と勘違いしてんのぉ!?笑えるぜぇ!」


 


「黙れ。シルヴァーアーマー。」


 


「魔王様まで何言ってるんだよぉ!」


 


「黙れ、三度は言わん。」


少し笑いながら魔王は言う。


俺はそんなに気にならない存在なのか!


残る力で思いきり奴の首に斬りかかる。


 


「キサマらああァァァ!!!」


 


「ふふ、今は生かしておいてやる。もっと強く!もっと残忍になってから帰ってこい。手厚く出迎えてやろう?ではさらばだ。


       『転移』 フハハハハハハハ!」


 


「クソがアァァァ!……」


 


身体が青い光に包まれ、意識は途絶えた。


次に目を覚ました時にはあの燃えていた村の残骸の上だった。


 


 


 


Tips:アンドーユ教とは、かつて存在した邪竜を討伐したアンドーユの教えを広める宗教。その教えとは、「剣を持たないものにも拳あり」である。真の意味を理解している者は少ない。

あれ?王道ファンタジーの始まりはこんなだったっけ?

という事で始まったこの物語、主人公はどの程度成長できるのか!?

読んでくれた人に幸あれ!

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