第一話
「ルイス、愛しているわ。」
「ああ、俺もだ。アイリーン」
(え…)
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皆さん。こんにちは。
私は伯爵令嬢のシルヴィア・ミルトンです。
今日は卒業祝いのパーティ。
私はダンスに疲れて、休憩する為に一階のベランダに出た。
そして、私は見てしまった。
そう…
見てはいけないものを…
そう!婚約者のルイス・フィルトンと親友のアイリーン・ダルトンが愛を囁きながら抱き合ってるとこを!?
パーティ会場の庭で!
正しく浮気現場!
確かにルイスは私をエスコートし、ファーストダンスを踊り終わった後、すぐにどっか行ってしまった。アイリーンも夜会に来てるのは聞いてたけど、1度も見かけなかったのだ。
前々からルイスはアイリーンと浮気してるんじゃないかという噂が学園の中で出回っていた。
私達は小さい頃からの仲だったので、2人が仲良いのは当たり前だと思っていた。
クラスメイトにもルイスとアイリーンが一緒に居たとこを街で見かけたと言われた時、何かの事情で一緒に出かけないといけなかったんじゃないかと思っていた。
個人的にただ一緒に街で出かけただけで浮気したのだと疑いたくなかったのだ。
実は一度軽い気持ちで噂の事聞いたことがある。
「そんな事あるわけないじゃん。」って2人はちゃんと否定してくれた。
だけど、いつまで経っても噂は絶えなかった。
私はこれ以上疑いたくなかった。
疑ったら、今後の関係がギクシャクしてしまう。
そんなの嫌だったから。
もし噂が真実じゃなかった場合、複雑な関係になってしまう。
そんな事、私には耐えられなかった。
だから思い込む事にした。彼らは浮気してないと。
噂は嘘だと…
でもまさか密会してたなんて…
本当に浮気してたなんて…
裏切られたなんて…
こんな現実突きつけられるなんて…
思っても見なかった…
そう思いながら、私は涙した。