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三号ダンジョン③

「森の戦闘に慣れていない。

 小鬼は最初からまとまって動いている。

 これが迷宮との違いの中で、面倒な点」


 初日の戦闘は、小鬼を100匹ほど倒したところで終わりにした。

 迷宮であれば銀貨十枚のところを、外のダンジョン限定価格で銀貨二十枚。俺たちにしてはかなりの儲けのように見えるけど。


「加えて、帰ってくるここも、ただの野営地。明日までにどれだけ体力が回復するかな?

 食事もなぁ。家で食べるものより質が落ちる。

 ここに長居すればそれだけ疲労が蓄積するし、長期間のダンジョン攻略の手伝いはできないね。

 ついでに、武器の修復料金も高い」


 実家暮らしの俺は、普段以上に出費が嵩む。

 ここが街ではなく一時的な大規模野営地だから、各種施設は相応の割増料金になる。


 残念ながら、それを考慮して魔石を倍額で買い取りしているのだ。 

 わざわざ慣れないダンジョンに来た者への慰労という訳ではない。

 つまり初日の儲けは、街にいる頃とそこまで変わらない。実質、微増程度かな?


「慣れればもう少し上手く立ち回れるし、一日の収入は銀貨四〇枚を目指せる、かな?

 幸い、敵を探す手間がかからないようだから。移動時間が少ないのは良いことだよね」

「……」


 俺は自分の考えを口に出してまとめている。

 そして、楠葉さんは心底疲れた様子で休憩をしていた。喋る元気もなく、明日に備えてもう寝ようと思っている様子だ。

 今日の帰る少し前、運悪く小鬼二十匹に囲まれるという途轍もない窮地に追いやられたため、余力を完全に使い果たしたのだ。体力では俺の方が上だから、俺はそこまで限界まで追い込まれなかっただけだ。

 本来の予定では、そこまでやるつもりはなかったんだけどな。



 この反省会は、今後の方針を考えるためのもの。

 新しい土地に早く慣れ、ある程度以上に稼ごうと思うと、今まで以上に頭を使い、計画的に動かないといけない。

 疲れている楠葉さんには悪いけど、だからといって何も考えずに動けば効率が悪いままで明日以降も何も変わらない。

 俺たちは森に適応した動きをしないといけないんだよ。

 そうしないと、借金を返せない。


 最悪、ある程度稼げていれば一時的なごまかしをする手段はあるんだけどね。

 それは最後の手段だから、可能な限りやりたくない。

 まずは普通に稼ぎ、借金返済を目指すのが正道だ。



 俺の最後の手段は横に置き、三号ダンジョンで稼ぐ手段だ。

 可能な限り労力を減らしたいけど、どうすれば良いのか、すぐには思い付かない。

 森で戦い続けるのは凄く疲れるので、それをどうにかしないといけない。


 何か良い手段はないかな?

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