寝起きドッキリ
ある日
『そっちは、いつも朝弱いなぁ~』
と彼女
「朝はキツイから」
とボク
『なさけないなぁー』
と彼女
ちょっと、むかつくボク
「じゃぁ、ボクが早起きしてたらどうするよ?」
『罰ゲームで物まねしてやるよ!』
売り言葉に買い言葉の彼女
「よーし」
そんなこんなで、その日は眠りについた。
翌日
非常に意地悪なもので、ボクはいつになく早起きが出来た。
彼女は、まだ眠っていた。
ボクは、嬉々として水槽に近づき
「お・は・よ・う・ご・ざいまーす」
と意地悪な笑みを浮かべて声をかけた。
『・・・ふみゅー。おあようごじゃいましゅ』
彼女はまだ寝ぼけている。
「朝ですよー」
『・・・むにゅー・・・』
彼女は顔をあげる。
「昨日の約束は覚えてるかなー?」
『・・・えぇ?なぁに?わかんない』
「ボクのほうが早起きしてたら罰ゲームで物まねするって言ってたよねー?」
彼女は、しまった!という表情を一瞬したが、ボクのニヤニヤした顔に
ムカついたのか、すぐに
わかったよ、と言わんばかりに何かの表情をつくり
『・・こんばんわ・・・ぎぐがわれいでずぅ~』
なんかの物まねをした。
「・・・・にてねぇー」
『だってぇ』
「それにしても顔パンパンだよ」
ボクがからかうと彼女は顔を隠し
『だって寝起きなんだもん』
と恥ずかしそうに言った。
「じゃぁ、いってきまーす」
とボクが出かけようとすると、後ろのほうで
『何だよ!なんか用事があったんじゃないのかよぉーーーー』
と叫び声が聞こえた。
あー爽やかな朝だ。