魔王も意外と大変だナ……
オホッ……おほほほほっ……………
僕は魔王だ。
生粋の、生まれつきの。
およそ家族と呼べるライバルたちは皆、毒殺やら心不全やら、事故や災害に偶然遭うやらで、すっかり暗殺されてしまった。
僕は王位継承権こそ低かったものの、あれよあれよと云う間に王位を継承した。
そして、隣国、天使ノ国の上位天使アルカと婚約し、悪魔と天使は無事、親戚関係を続けることと相成ったのだが……。
「エル……エルっ!! 起きなさいよこの寝坊助っ」
「あ痛っ……痛いよローレン……」
「痛いよ……じゃないわよっ。あんたの未来のお嫁さんが大変なことになってるわよっ」
ちなみにローレンはおネエであり、この僕の忠実な……いや、ちょ~五月蝿くてはた迷惑な下僕(従者)であった。
「なんだよ……朝からデッカイ声出すなよ。デッカイのはアルカのだけで十分だ」
「そう云う話じゃないわよっ。アルカちゃんのデッカイのをた~っぷり堪能出来なくなるぞ?」
途端、僕は飛び起きる。
「な、なんだと……っ。それは問題だな。ふむ。これぞまさしく由々しき事態と云うものだ。全土に緊急宣言しなければな……」
スコ~ン、となにかが僕の頭にぶつかって来る。
「なにすんだよローレン」
「こんな状況で冗談かますあんたの脳ミソはきっと欠陥品質だっ!!!」
「な……っ。朝から五月蝿ぇんだよおまえは」
「だって、これが大人しくしてろ~なんて無理な話なんだ」
「云ってみろ」
「アルカちゃんが、仕事で地上に降りたんだが、そのときたまたま~、人間に恋、しちゃってな。いや~、天界に戻って来る気配なしなのよーーっ」
「ぬわぁ~んだとっ!!!!!!! 貴様、それ本当だな? 違ってたらその首チョン切るぞっ?」
「本当よ本当っ、嘘じゃない。正真正銘の本当情報よ?」
「嘘だっ! ガセだっ。マジネタじゃないっ!!!!!!」
「…………………………」
「…………そうなのかッ? いや、そうなのだな……? 本当なのだなっ???!!!」
「………………」
ただ、ローレンは言葉を発することなく、頷く……。
「くそっ人間め!!!」
「……」
「こうなりゃ、……目にもの見せてやるっっっ!!!!!!!!!」
「………………くっ」
「……?」
「くくくくっ。あ~っはっはっ」
「な、なんだ急に? 壊れたかぁ~おいっ」
「嘘だ……っ。あ~っはっはっ、あ~っはっはっ。いまのぜ~んぶ、嘘よぅ……」
「………………こらぁぁぁあああああっ」
「ひえええええっ。アハン。ウッフン。いやぁ~んっ……………………」
ーー僕は、魔王だ。
からかう奴は、皆。………………地獄へ堕ちろっっっっ!!!!!!!!!!!!!!
おほっ……おほほほほっ………………………………?。




