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第10話:ストーカー男殺人事件

 目黒区で殺人事件が遭った。

 現場は公園で、遺体には首を絞められた痕があったことから絞殺であると断定された。

 死亡推定時刻は昨夜十時から十一時。

 害者の名は黒島くろしま 昭夫あきお。土木作業員だ。

 俺は洋子に電話で呼び出され、現場へとやってきた。

「洋子、殺人があるたびに俺を呼ぶのはやめてくれ。探偵は民事事件しか扱わないんだぞ」

「貴方の推理力を借りたいのよ。協力して」

「へいへい。で、どこ当たる?」

「取り敢えず、黒島の勤め先に行きましょう」

 俺と洋子は車で黒島が勤める木島建設へと向かった。

「失礼しまーす」

 木島建設の扉を開けて中に入ると、社員の一人がやってきた。

「どちら様でしょうか?」

 洋子が警察手帳を見せる。

「警視庁の荒川です。黒島 昭夫が何者かに殺害されました」

「殺害!?」

 驚き戸惑う社員。

「だ、誰に殺されたんですか!?」

「それを今、捜査中です」

「先ず貴方のお名前を教えていただけますか?」

「私は坂上さかがみ 康夫やすおです」

「では、坂上さん、貴方は昨夜の十時から十一時頃、どちらに居られましたか?」

「その時間なら自宅に居ましたよ」

「それを証明出来る方は?」

「居ませんね……」

「そうですか。所で、他の方々は?」

「まだ出社していません。直にお見えになるでしょう」

 俺と洋子は他の社員が出社するのを待った。

 十分後、一人が出社した。名は島田しまだ 勇気ゆうき。犯行時刻には自宅で寝ていたという。

 二分後、三人が出社。名は小嶋こじま 一郎いちろう木島きじま 秀一しゅういち皆川みながわ 啓介けいすけ。三人とも犯行時刻には自宅で寝ていたという。

「これで全員、アリバイ無しか」

「この後は?」

「警視庁へ行く」

 俺と洋子は警視庁へ向かった。

 捜査一課九係に入ると、洋子の部下がやってきた。

「警部、黒島 昭夫なんですが、闇金から多額の借金をしてました」

「どこの闇金融?」

「アデランスです」

「聡、行こう」

「ああ」

 俺と洋子は警視庁を出て、闇金融業者アデランスへと向かう。

「洋子、アデランスって何なの?」

「広域指定暴力団、銀山会の経営している金融会社よ」

「そうなんだ」

 アデランスの前に着いた。

 中に入る俺と洋子。

「何だ、お前ら?」

 洋子が警察手帳を出す。

「警察よ!」

「警察が何の用だ?」

「黒島 昭夫、ご存知ですよね?」

「昨夜の十時から十一時頃に何者かに殺害されました」

「黒島さん、こちらから多額の借金をしてるそうですね」

「あの野郎、期日過ぎても返しやしない」

「だから、殺した、と?」

「バカなこと言うんじゃねえ! 俺は何もしてねえよ!」

 他の連中を見ると皆知らん顔。

「洋子、ここには何もなさそうだ」

「そうね」

 俺と洋子は車に戻った。

プルルルル──洋子の携帯が鳴る。

 洋子は携帯を出して応答した。

「荒川です。……そうですか、分かりました」

 携帯を仕舞う洋子。

「黒島殺害の犯人が出頭したわ」

「マジで!?」

「所轄で取り調べ中よ。行く?」

「当然」

 俺と洋子は目黒署へと向かった。



 窓越しに目黒署の取調室の様子を見ている俺と洋子。

「じゃあ確認するよ? 貴方は昨夜の十時半頃、被害者を現場に呼び出し、首を絞めて殺害した。間違いないですか?」

「間違いありません」

 刑事の問いに回答したのは、木島建設の木島 秀一だった。

「洋子、黒島の家行こう」

「了解」

 俺と洋子は黒島の自宅へ向かった。

 黒島が住んでいるのはアパートで、鍵が掛かっていたため、管理人に頼んで開けてもらい、中に入った。

 部屋の中は壁一杯に一人の女性の写真が沢山貼り付けられていた。

「黒島ってストーカーだったのか」

「この写真の女性を捜しましょう」

「そうだな」

 俺は写真を一枚拝借すると、洋子と共に部屋を出た。そして、周辺で聞き込みをした。

 聞き込みの結果、写真の女性は木島の妻だということが判った。

 俺と洋子は木島の自宅へ行き、インターホンを鳴らした。

 写真の女性が出て来た。

 洋子が警察手帳を見せる。

「警視庁の荒川です。京子さん、貴方、ストーカーにあわれていませんでしたか?」

 眉を顰める木島の妻、京子。

「犯人の名は黒島 昭夫。何者かに殺害されましてね。貴方が殺害したんじゃありません?」

「夫の秀一さんが貴方をかばって目黒署に出頭しました。本当のことを話していただけますか?」

「私がやりました……。あの人、しつこくて……」

「後は署の方で聞きます」

 俺と洋子は京子を目黒署に連行した。


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