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猫忍者VS殺戮侍松岡

作者: ヒロモト

ネッコリニャンゾウは忍者である。

寒い寒い冬の夜。次期将軍。徳川荒磯の寝床に侵入するために天井裏を走る。


「……何奴!?」


『殺戮侍松岡』。100人の強者を殺した恐ろしい男である。ニャンゾウの気配を察した松岡は天井に槍を刺してやろうと構えた。万事休す。だがニャンゾウは冷静だった。

天井板を剥がして顔だけ出して鳴いた。


「ニャーー!」


……



……


「……何だ猫か」


松岡は槍をしまい座り直した。ニャンゾウは松岡のいる部屋を抜けて荒磯の寝床への侵入に成功した。……そして。


……


……


……翌朝。


祖新井(そにい)のプレシテじゃ!プレシテが枕元に置いてあったぞー!」


(ばか……な?この私が侵入されただと?)


松岡は片ひざを地面についた。松岡にとって初めての敗北であった。


「……何奴!?」


「ニャーー!」


「……なんだ猫か。むっ!?」


猫の声のする方へ行くと箱が置いてあった。松岡がその箱を開けると……


「押牡丹じゃ!忍天道(ニンテンドウ)押牡丹じゃ!」


松岡が欲しくて仕方がなかったからくり遊戯具。


「……文?」


『松岡君へ。もう人を殺してはいけないよ。サンタさんより』


「サンタ……さん」


松岡の眼から暑い涙がこぼれた。

これ以来松岡は侍を辞め、寺子屋を開き多くの子供たちに好かれる生涯を送った。



十二月二十五日の事であったそうな。











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