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適当7

「慎也!」

もの凄い形相で慎也に詰め寄る。


「え?何?」


「シャツをインするな!!」


「敵に対して主人公が叫ぶテンションで言われても困るんだが、何故そんなことで怒られなきゃいけないんだ?」


「俺の推しがシャツイン許せないらしいから」


「お前の意見ですらないの!?体育の授業中とか敵だらけじゃんか。どうすんだよ」


「先生に対して訴えるしかないな。てかそもそも何でシャツインしなきゃいけないんだ?というかシャツインって伝わるのか?」

「シャツインはそのまんまの意味だし分かるだろ。裾が引っかかると危ない的な奴じゃないか?」

「ここ?」

そう言って腕の方を指す。


「それは袖だろ。シャツインの流れから察しろ」


「流れから察したりしたら後で予想してた意味と違ったりするからな。ちなみにピザって十回言って」

流れは察しそこねるとそのまま流れて行ってしまうからな。


「ハイハイ、肘ね」

その流れはもう分かってるとでも言いたげに呆れた風に答える慎也。


「アンパンは?」


「アンパンはアンパンだろ!」


「残念、シンナーっていう薬物の隠語で~す。みんな薬物ダメ絶対」


「何処に向かって言ってんだよ、そして何故知ってる」


「最近調べた。アンパンとか最近はあんまり聞かないらしい」


「その人は逆に今まで聞いてたの!?」

確かに、ブログで知ったんだよなぁ。考えないようにしよ。


「ねぇ、二人ってさ。付き合ってる?」

いきなり声を掛けられた。女子に。二人って誰と誰のことだ。そう思いを周りを見渡す。

あぁ、何だ、俺と慎也ね。

そこで反射的にバッとその場から飛び退く。


「新手のスタンド使いか!?」

悪寒を感じたぞ、背筋がゾワッとした。コイツと付き合ってるわけないだろ。

あれ?これまたあのパターン?あの付き合ってるっていうのが友人として的な。


「いや~、これだけイケメンの神崎くんが浮いた噂は浮かんでもあくまで噂の域を出ない。彼女がいてもおかしくないのになんでだろうと思いましてね。もしかして、ゲイなんじゃないかと。そして二人は良くつるんでるのをみかけたのでもしかして、と」

合ってんなぁ。俺と付き合ってるってとこ以外。鼻息荒いし、早口だし、腐女子と推定。

ただ、何と妄想逞しいことか合ってるの奇跡だろ。


「その通りだな」


「ホント!!わぁ!え!こんな近くにイケメンのBLが見れるなんて!佐月くんも黙ってれば顔は悪くないから!」

何!?俺、顔は悪くないのか?ならどこが悪くて女子にモテないんだろう。

今までてっきり容姿の所為かと思ってた。

清潔感はでるように気を付けてるんだけどな。


「性格が絶望的、胡散臭い。意味が分からない」

オッケー、分かった。喧嘩を売られてることは理解した。


「明日から七三分けで来ようと思う」


「お前の誠実は七三分けなのか?」


「じゃあスーツ?」


「どうやって着てくんだよ」

このつまらないやり取りを食い入るように見てくる。推定腐女子。いや、違うよ?違うからね?あれ?流れでスルーしてたけど何で慎也否定しなかったの?完全に俺と付き合ってるってとこまで含めて正解だと思われてるって。

「あの、咲さん?俺達付き合ってないです」


「え?そうなの?」


「いや、付き合ってる」


「え?何言ってんの?慎也?」

遂に正気を失ったか。しょうがないここは友人として引導を渡してやるか。俺が虚空滅殺拳の構えをしていると。


「嘘、冗談だ。付き合ってないよ。ただまぁ、一番仲いいんじゃないか?」


「あぁー、まぁそうだな」


「そうなんですか、そういう感じ、やっぱ二人の秘密的な。分かりました影ながら見守っておきます」


「う~ん、分かってない」

去っていく咲さん。

パワフルな人だった。思い込みが激しいタイプなのかな?


「慎也って俺のこと好きか?」


「ノーコメントで」


「は?」

ノーコメントって一番気になる奴なんだが。尾田さんもSBSで取り上げるんだったらノーコメントじゃなくて何か言って下さいよ。気になって夜しか眠れない。


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