後始末
見返してみたらクソつまんなくて草。思いつきで書くのは良くないねー
「あぁー、眠い。夜更かししすぎた」
普段から10時には寝ている自分にとって12時越えを繰り返すのはキツかった。とても眠い。
もう、9時だし寝るかと思っていた時、慎也からチャットが来た。
勿論、一度目は無視したのだがスタ連されると流石にイラついて来た。
『何?』
『笹木さんが攫われた』
『今すぐ行く』
上着を手に取りすぐに外に出る。
すると家の前にはすでに慎也がいた。
「チャイム鳴らせや」
「今来たところなんだよ」
「どうゆうこと?攫われたって」
そう聞くと慎也は少し操作した後にスマホの画面を見せる。
「っ!そんな、こんなことまで!」
「いや、そんなとこまではやってないと思う。普通に囚われてる」
「きっと、今頃あんなことやこんなことを」
許すまじ。
「中学生相手にしてたら正真正銘の変態だな」
「で?何でそれがお前のところに送られて来たの?」
ただの誘拐が目的なら普通わざわざ写真を送ったりしないだろう。
親でもない慎也に送ったということは身代金でもなさそうだ。
「来い、ってよ」
あぁ、つまり。
「私怨ってことか」
ふざけてやがる。
私怨に女子を巻き込むなよ。
「警察に通報したらこの女を殺すだそうだ」
「じゃあ行こう」
「マジ?」
「あぁ」
相手は待ち構えてるわけで人質も取られてる、これ程不利な状況はそうそうない。しかも相手は大人だ。普通に考えて勝算はないだろう。それでも、行かないという手は存在しない。
「割と死ぬと思うけど」
「……え、止める?そんなこと言われると行くの微妙になってくるんだけど」
「いや、行く」
「行くんかい!」
とんだ時間の浪費だった。
「てか、場所は?」
「ここ、倉庫みたいなところ」
「自転車で行くか、お前も……。持って来てるか」
用意が良いというか要領がいい。
「急ごう」
◇
「…!─!」
「あ、起きたか。災難だったな嬢ちゃん」
目を覚ましたと思ったら急に手足を縛られて口にもガムテープが貼られていた。
何で?怖い。ここはどこ?それにこの人は誰?
顔から血の気が引いていくのが分かる。
私はこれからどうされるのだろう。
「あんな奴らに関わっちまったのが運の尽きだぜ」
あんな奴ら?誰のことだろう。
まだ全然落ち着かないけど何があったのか思い出して来た。
塾の帰り道を一人で歩いてる時、急に誰かに後ろから掴まれて眠らされたんだ。
「んー!んー!」
「あん?何言ってるか分からねぇよ。うるせぇから黙ってろ」
「…………」
怖い。何でこんなことができるの?
「あ、ボス」
私を捕まえただろう相手が前を向いて言う。
ボス?
良く見てみたら物凄い量の人がいる。
100人以上はいそうだ。
これから何が起こるんだろう。
「ボス、こんな集める必要ありました?」
「ないな、でもどうせなら全員でボコってやった方がいいだろ」
「確かにw、絶望する顔が浮かびますね」
「あぁ、そうじゃないと困るよ。あのクソ生意気なガキを絶望の表情で殺してやるんだ」
「ちーす、遅れやした」
そう言いながら誰かが腰を低くしながらこそこそと中に入ってきた。
「あぁ? お前誰だ?」
それに私の近くにいた人が反応する。
というか、神崎くんと佐月くん!?
「酷いな〜、俺ですよ俺。俺俺」
「あ? あぁ〜そういえば居たような気が。ボスに確認、いや、手を煩わせるまでもないか。さっさと位置に着け!」
「はい!」
良い返事をして走っていく。
この謎の集団に所属してるのだろうか。
神崎くんと佐月くんは黒い噂が絶えない、もしかしたらあり得るかもしれない。
佐月くんは変態だし、もしかしてこの集団。
身の毛もよだつ想像に顔が青ざめる。
瞼から涙が溢れる。
「あ、すいません。一つ聞いて良いですか?」
「あん? なんだよ」
「関係ない女の子攫うとか何やってんだよ!!」
ドン! と人を殴ったとは思えないような重い音が聞こえた。
思いっきり人を殴るとあんな音がするんだ。
「涼音さん、もう大丈夫だよ」
差し出された手。生憎縛られているので掴めないけど。
よく分からない安心感があった。
「え、殴っちゃう?」




