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少しだけ、クズな男の話をしよう
if ストーリーなのかもしれない。
今の俺には分からない。
その男にとってもっとも大事なものは自分であった。
己が認識する自分であった。
或いは他人の認識する俺であった。
演者じみた男であった。
かっこよさと面白さ。
それこそを求めた。
その男は女の子が好きであった。
可愛い女の子が特に好きであった。
ただ、個人に興味なんてなかった。
見ていたのは彼女ではなくその先の自分。
その男は自分が自分勝手なことを知っていた。
クズだと知っていた。
規則を作り法則を導きだし、公式を作る。
仮にパターンなどを。
マニュアルなどを。
己に課した場合。
果たしてそれは考えることの放棄ではないのか。
「カッコつけてんじゃねぇーよ。たかだか中学生が物語の人物みたいな一辺倒な生き方出来るかよ。ましてやそんな嘘ばっかりの思想でな」
時系列なんて分からない。
そもそもないのかも知れない。
その男はまだ道化の面を被る。
まぁ、嘘なんだけど。




