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5話 サクラトリップ

雨が止んでいた

正確には雨の止むエリアについていた


それがこの春サクラの季節なる木々であった


ライドウ

「すげー美しいな

今迄の光景が嘘みてぇだ


これが雨女の電脳世界か?嘘みてぇだな」


ソドム

「そうですよ

嘘ですよ 彼女の性格は果たしてどちらに転んでいるのでしょうね

嘘で塗り固めたのがこの桜の木々なのか

自身の本当の感情こそがこの桜の木々なのか」


ライドウ

「あんたならそれが分かるんじゃねぇか?

拒絶結界は自身の記憶を忘却する事で拒絶による解放を果たしたが


こいつの記憶にも

桜の木々に触れれば」



ソドムが笑った


ソドム

「そうですね これは一本取られました

ではこの桜の木に触れてみましょうか?


後悔はありませんね?」



つばを飲み込んで肯定する

そしてソドムは手で桜に触れた


そして雨は降り頻り始めた


激雨といった所

それは地上の層を壊す破壊力を持っていた



地上が壊れている



ライドウ「雨女の呪力がリトスのものだったと仮定すると

電脳世界がリトスの忘却したかった心という事になる


リトスは妄想具現化が出来る呪力を持っていた

極度に勝った呪力に引き寄せられて


小さい幻覚だった呪力は

現実を帯びる呪力となったのだろう」



ライドウ「ソドムの行方が気になる

あいつが触れた瞬間

拒絶結界が発動した事になるんだ


ソドムの目的が妄想具現力の現実への解放と考えるなら」



ソドムが今は1握りの区域上の権力を握っている事となる

現実世界へと昇華したそれは拒絶を持った呪力だ


そうなるとリトスに関係していたライドウに雨は降りかかる事となる

激雨である雨量がライドウを襲う


無論この時、追尾性を持っている訳でもなく

風力を使った激雨に対して殺食欲は機能として稼働してくれた

幾らの攻撃があっても、殺食欲による相殺が成されていく



ライドウ「俺の周りは一定の動きで歩んでいる

ソドムが言った通り殺食欲は自制の出来ない呪力だ


我欲を加えない純殺食欲によって

一定の動きだけ与えられた呪力には迎撃が有利に働く事となる」



雨を食い破った先に待っていたのは美しい桜の木々


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