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「ジン・・・」
「分かってるよ。アルヘイム様に一松の事共々報告するんでしょう?」
「嗚呼。申し訳ないが、報告させてもらうことになるな・・・」
「別に構わないですよ。私がアルヘイム領に居る限り、いずれは分かる内容だし。情報開示が早いか遅いか程度の差しか無いよ」
もうヤケクソだった。
まぁ、ぶっちゃけ今言ったことは事実だし。
ヘタレな自分が何時までも自分の能力を隠しきれるとは思っていない。
それよりも、後で自分で下手な言い訳を考えるよりは今この場で一松の作り話に乗る方が得策なのだ。
それにシュテンに報告されたからと言って、困ることなど何もない。
他の領主なら兎も角、彼は善良なる魔王様なのだから。
「それにしても、人魚か・・・また珍しい種族とのハーフだな?ジンは」
「ロックさんのような竜人や伝承の幻馬族より普通だと思うけど?」
確かに、シュテンがいる此処の領地では余り見かけない種族かもしれないが、もっと南の方の海に行けば人魚なんて幾らでもいる。
暖かい方の海に生息するように設定付けたからだ。
よって、私が半分人魚だからと珍しく思うような要素は無いはずなのですがね。
なんて、思ってロックさんに返したら、異議を唱えたのはランスだった。




