5-6
犬笛モドキは基本魔法頼り。
無茶はなんでも魔法で解決するご都合主義です。
あしからず。
私も犬笛欲しいけど、飼ってるのは猫でした。
まぁ、猫相手にも使えなくは無いのですが・・・。
ランサーと同じ様に狼の姿になったセイバーもくぅんくぅん鳴きながら私とランサーの隙間に鼻先を突っ込んでくる。
「セイバーも頑張ったね。偉い偉い。流石私のセイバーだ!」
わしゃわしゃと交互に二人を撫でて居ると、そう言えばとアーチャーが口を開いた。
〖そう言えば、あの犬笛?って奴・・・アレ何だ?〗
「何・・・とは?」
〖狸の小童やコックはどうか知らんが、人間とエルフにはあの音が聞こえて無さそうだったぞ?〗
「うん。まぁ・・・そういう笛だし・・・」
首を傾げて不思議そうな顔をするアーチャーに、『犬笛』の概要を教えてあげた。
〖ほぅ・・・人間との聴力の違いを利用した音を出しているのか・・・〗
「そう。最も、本当の奴は人間に聞こえない音で吹くと範囲が狭くなったり、高低差とか、障害物とかで聞こえ方が変わるらしいんだけど・・・これは魔法付与もされてる特別製。まだ何処まで届くかは試してないけど、一松曰く、結構遠くまで聞こえるらしい。あと実はコレ、人間でもコレを持ってると聞こえるように作られてるんだよね・・・」
そう言ってじゃらりと、アルヘイム騎士団の紋章が入ったドッグタグを見せてやる。
「ぶっちゃけ、犬笛のままだと他の獣人にも聞こえそうだから、このドックタグを触媒に笛の音を聞く方式に変えようと思ってる」




