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今更ですが、この物語はご都合主義全開で行きます。
頭空っぽにして読んでください。
じゃないとついて来れないかもしれません・・・。
さて、私が召喚されたこの世界は現在執筆中のファンタジーものの小説の中である。
まだ題名すらなく、仮題をつけて、現在三章目を書き出したところだ。
物語の筋としては大きく三つに分かれており、現在の予定では第三部目を話の主軸に展開する予定である。
それが先程名前が出てきた『鎌倉』達の話である。この世界と鎌倉達の世界が交わり、色々な面倒ごとを解決していくようなローファンタジーもの。
そしてその話の前段階である第一部と第二部。
その舞台がこの世界であり、主人公が先程からチョイチョイ名前が出てくる『魔王』と彼の秘書官である『魔眼持ちエルフ』である。
もっとも、この『魔王』様はよくある勇者に討伐されるような『魔王』概念ではなく、単純にそう名乗って自身の領地に手を出す様な不届き者を呼び寄せない為だけの名前である。
つまり、『良い奴』ということだ。
一松が用意してくれたこの世界の服に着替え、元の世界の服をアイテム袋に仕舞い、先程頼んだ刀をよくコスプレ等で使うホルダーに入れて吊った。
このままこの場に居ても、日が暮れるだけだからと一松を先導に歩きながら話すことにする。
「それで、魔王・・・シュテン・アルヘイムのとこに行って、どうするの?」
「どうするも何も、一生を過ごすなら彼の領地が一番平和的でしょ?」
「・・・確かに・・・でも、それなら別に彼の住む領地じゃなくても別の彼の領地に行けばいいのでは?」
「ソレは無理。この世界は君の住む世界地図を元に作ったんでしょ?」
「うん、まぁ・・・新しく考えるのも面倒だったし、鎌倉達との伏線も兼ねてたから・・・」
「つまりはそういう事だよ。キミ…ジンにも適応されたわけだ」
「成程。考えるのを面倒がって、自分が住んでいたところを彼の住む領地、『オーガ』に設定したが故に召喚場所が此処になった。と・・・」
「その通り。ついでに言うと、ジンは今こっちの世界に合わせて容姿もステータスもある程度変わってるから」
「道理でなんか違和感があると思った・・・でも、身長は変わってない気が?」