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「さて、ショックは立ち直った?」
「うん。まぁそこそこ?」
「なら良かった。暗くなる前に魔王達のとこに行きたいからサクサク話を進めるよ?」
「了解」
神の言葉にこっくりと頷き、取り敢えずショックは一旦脇に投げ捨てた。
「で、君が此処に来た理由なんだけど、ぶっちゃけると小説のネタ探し。とでも思っておいて?」
「ぶっちゃけすぎだし、ネタ探しの癖に生存するだけで難易度が高すぎる」
「まぁそこはテンプレ通りのチート能力があるから多分平気。君はこの世界で一生を過ごすんだ。天寿を全うしたときに君と一松は元の世界の、元の時間軸に戻れる仕様になっている」
「一松さんや、規模が長すぎやしないかい?」
「物語が作りたいなら、一生分は生活しないと作れないでしょ?」
「いや、そんなことは無いと思うんだけど?」
「まぁ、データは多ければ多いほどいいでしょ?ってことで一つ」
「いや、まぁもうどうしようもないから良いけど。で?種族は?」
「魔人と人魚のハーフ」
「・・・馬鹿なの?ソレ、一生分が長すぎるわ‼」
「データは・・・「さっき聞いた」」