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「それで、ジンは何しにオーガへ?」
「えっと、実は・・・前に住んでいたところに帰れなくなっちゃいまして・・・新しい家を探そうかなと。そして、どうせ新しい家を探すのなら安全な所が良いじゃないですか・・・その、貴方の街なら大丈夫だという噂を聞きまして・・・ほら、私半分魔人じゃないですか・・・だから、その・・・」
と、視線を伏せつつ言葉尻を濁して言えばシュテンに「あぁ~」って顔をされる。
うん。自分の演技も中々使えるな。
誰かが言ってたんだよね。
嘘を吐くときは真実を混ぜると信憑性が増すとか増さないとか・・・。
「でも、そうか・・・俺の領地が安全だと思って来てくれたんだ?」
「ええ、まぁ・・・」
「じゃぁ、取り敢えず俺の客ってことで一緒に来てよ。手続きは俺がするから。後、良い家が見つかるまで俺の家に泊ればいいし」
「え?いや、流石にそこまでお世話になるわけには・・・」
「いーのいーの。ぶっちゃけ、そうしてくれる代わりにフレディの偏見を治してくれちゃったりしないかなぁ?っていう下心があったりもするし・・・」
「アルヘイム様は正直者なんですね。下心っていうのは隠すものですよ?」
「あはは!」
初めからその気だったのだろう。
フレディの話は後付けだと直ぐにわかった。




