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フレディの背が見えなくなるまで見送った後、私に向き直ったシュテンはそう言って苦笑する。
「庇う訳じゃないんだけど・・・補足を入れるとさ、アイツは子供の頃に両親を悪い魔人に殺されていてね・・・過剰反応するようになっちゃったんだ。君に罪はないことは分かってるんだけど、アイツああ見えてまだ成人してないの・・・要はまだまだお子様ってことで、さっきの無礼は見逃してくれると嬉しいな・・・その代わりに俺が保護者としてキチンと謝罪させて貰うし」
「いえ、大丈夫ですよ。気にしてないですし。そもそも謝られるようなことではありませんしね。突然現れた自分も悪かったんです・・・申し訳ありません」
気にしてないと、シュテンに笑顔を見せれば彼は安堵したように肩から力を抜いた。
「それで、君は何しに此処まで?」
「あ、そうでした・・・っと、その前にまずはご挨拶を。自分はジンと言います。ジン・サラクです。こっちは相棒の一松」
「あ、そうか・・・俺も名乗ってなかったね。とは言え、スヴィーちゃん・・・フレディがずっと名前呼んでたから知ってると思うけど、俺はシュテン。シュテン・アルヘイム。アルヘイム領の領主をしている。あと、最近では『魔王』とも呼ばれているね。さっきのエルフは俺の秘書官、スヴィー…じゃなくて、フレディ・スヴァルトアルヴ」
シュテンに『君』と呼ばれ、そう言えばまだ名乗っていなかったことを思い出して名乗ってみれば、ご丁寧にも向こうもフレディの分まで名乗ってくれた。
まぁ、私が創造主だから知ってたけども・・・。




