表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

under 500

ドーナツの穴ぼこを埋めたい女

「これ、お土産なんだけど、いる?」


女は、友達が旅行した証として、買ってきたドーナツをもらった。


「これ有名なドーナツで、結構良いヤツだからね」


女は、何も言わず、おもむろに、鞄を漁り始めた。


そして、半透明のタッパーから、楕円形を取り出すと、ドーナツの穴に突っ込んだ。


「えっ、ちょっと待ってよ。普通たまごでドーナツの穴埋める?」


穴があったら、埋めたい、そんな女だった。


ドーナツは、球体の食べ物で埋めてから食べ、ちくわは、棒状のもので埋めてから、食べるのだ。


「穴が気に食わないと、思っていることは知ってたけど、まさかドーナツまで埋めるとは思わなかったよ。普通に美味しいドーナツだったから買ってきたのにさ。普通に食べてほしかったな。ドーナツは簡単に二つに折れるからね。折っちゃえばもう、曲がった棒だからね」


女は、穴が埋めたくて、埋めたくて、仕方がない女。


タッパーから、楕円形を取り出すと、友達の口に、しっかりと押し込んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ