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二周目 40

俺は屋敷に帰ってから、明日の親父殿とクライスト伯との謁見の話のすり合わせをする。


「お父様、明日の伯爵との謁見についてですが伯爵にお願いしていただきたいことがあるのですがよろしいですか。」


「なんだ、いってみろ。」


「僕が商会の立ち上げをしようとしているのはご存じだと思うんですけど、商業ギルドに僕が加入しようとするとお父様とクライスト伯の許可が必要になってきます。ですのでその許可の話をしていただきたいのですがよろしいですか?」


「そんなことは伯爵にいわなくでもいいぞ、いちいちそんな細かいことで伯爵は口出ししてこない、よっぽど目を付けられるかしない限り大丈夫だ。」


それはそうか、陪臣だけで何十人もいるんだから、いちいち自身で決済していたら身が持たないよな、仕事は部下に振るできる大人の基本だよな。


「その辺の処理は俺がしておいてやるからお前は心配するな。そんなことより初めての伯爵との謁見だ失礼のないようにな。それと多分だがミヒャエル様との顔合わせもあるだろうから、こちらも失礼のないよう気を付けるように。」


俺の仕事はミヒャエル様との顔合わせがメインなのかもな。

来春から一緒に学院にかようことになるのだから今のうちから仲良くさせておきたいのだろう。


「お父様、ミヒャエル様はどんな方のですか?」

俺の関心事は商会の件がクリアされたので伯爵よりミヒャエル様になっている。これから最低でも3年長くなったら一生の付き合いになるのかもしれない。第一印象でこけたら面倒くさいことになってしまう。


親父殿は首を傾げる。

「あまり話をきかないな、、、、一つ上の姉君【シャーロット】様の話は話題に上るがミヒャエル様の話題は殆ど聞いたことがない。駄目だとは聞いたことはないが優れているという噂もあまり効かないな。これからお前が見極めて俺に報告してくれ。」


おいおい、大丈夫かよ。

噂に上らない世継ぎってどうなの??


「わかりました。姉君のシャーロット様はどういう方なのですか?」


「シャーロット様は頭脳明晰にして容姿端麗、そして、人望が厚いそうだ。常にシャーロット様の周りには人が集まり活気があるそうだ。」


なんだか抽象的な噂だけど、その対比でミヒャエル様は目立たないのかもしれないな。


「何にしても明日失礼のないようにな。」


「はい、わかりました。」

俺は親父殿の部屋を後にし寝床に戻る。


ミヒャエル様か、、、、



今、考えても仕方がない、明日の為に休もう。


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