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二周目 37

俺はエルウッド商店を出るとリリーに声を掛ける。

「リリー、どこかに行きたいところある?」


「ジュード様、どこかに連れて行って来れるんですか?」


「折角だから、ベニーの市場調査もかねてぶらぶらしようかと思ってな。行くところがないなら商業ギルドにいって話をしてこようと思っているけどギルドは明日行ってもいいしな。伯爵への謁見は明後日の予定だしな。」


リリーは、満面の笑みで。

「じゃあ、じゃあ、市場で買い物して広場で買い食いとかしてブラブラしたいです。」


「いいよ、元々市場には行くつもりだったし、広場の様子とかも気になるしな。エルウッド商会って割といい所にあるから、広場も市場も近いしな。」


「やった。」

りりーは無垢の笑顔を俺に向ける。



どんな女の子でも無邪気な笑顔は可愛いんだな、ちょっとドキッとしたよ。

そんなことを考えているとリリーは『どうしたの?』という顔を俺に向ける。


「いや、ちょっと笑顔がかわいいなとおもっただけ。」


リリーは急にモジモジして上目遣いになる。


「さあ行くぞ。」


俺は歩き出す。


リリーはご機嫌で俺の隣を歩く。


よっぽどご機嫌なのだろう、リリーは鼻歌を歌い出す。


♪~~♪~~~


あっ、この曲!!

俺は驚く!


俺はリリーのメロディーに合わせて小さな声で歌ってしまった。


「疾風のように~~、ザ〇ングル~ザブン〇ル~♪」


リリーがかぶせてくる。

「ここは地の果て流されて~~オレ♪」


俺はさらに続ける。

「ブル~ゲイル♪」

リリーが

「涙払って♪」

「ブル~ゲイル♪」

リリー

「きらめくちからっ⤴♪」


俺はリリーの肩をつかみ問いかける。

「なんで、リリーがこの歌知っているんだよ。」


「なんでって、お父さんの故郷の古くから伝わる民謡だからですよ。」


古くから伝わる民謡って、確実にあのアニメの主題歌じゃないですか。

もしかしてとおもい、違う歌を歌ってみた。


俺「京橋は~♪」


りりー「ええとこだっせ♪」


俺「グラン〇ャトーが♪」


リリー「おまっせ♪」


俺、リリー「サウナでさっぱりええ男、恋のは~なも咲きまっせ♪」


これは、、、関西のおっさんが先に転生してきているな。


「リリーこの歌もそうなのか?」


「そうですよ、村に昔から伝わる民謡らしいですよ。ちょっと意味が良く判らないんですけどね、お父さんの故郷の人は皆口ずさんでいるみたいですよ。」


昔ってことは、この歌を伝えた人はもういないだろうが一度、アーロンの故郷に行ってみるべきだろうな何か有用なものが残っているかもしれない。


いろいろこの歌のことが衝撃過ぎてリリーとの街ブラはいまいち身に入ってこなかった。

まあ、リリーが楽しそうにしているから良しとするか。


そして、ある程度時間がたったのでエルウッド商会にもどることにした。








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