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二周目 36

俺は損益分岐点の説明をかんたんにする。

「簡単だよ。ここから先が儲かるっていう売り上げ額の地点が損益分岐点だよ。」


「そんなことならもうやっていますよ。これぐらい売れれば儲かるだろうってドーンと突っ込めってことでしょう。」


俺は頭をかく。

「全然、判ってない。。。。」


「えっ、そうですか?」


俺は瞬時に諦める。

この人に説明しても駄目だ。

ダンの息子たちを教育するかエルウッド商会を切り捨てるしかない。

まあ、ダンみたいた一か八かの商人がいたから俺達みたいな僻地の開拓村が成り立つんだけどギャンブル的な商売はこわいな。余裕があれば逆貼りもできるけど家族を含めた人生を俺達に掛けるって凄い勇気だな。


「まあ、兎に角、エルウッド商会との取引だけでも儲かるようになってるから僕がいなくなっても継続的に事業は継続されていくから安心してくれ。」


「そうですか。検討してみますからお時間いただけますか。」


あっ、これ駄目な奴だ。

「いや、今決断していただきたい。事業の継続はアースノット家の誇りにかけて確約しよう。それとこれをみてくれ。」


そう言って簡単に計算したエルウッド商会の純利益を記した資料をみせた。

「これが安定して継続していくのですよ、魅力的じゃありませんか??」


ダンは数字で示されて、グヌヌ、、、となっている。

「もし、この話をお断りする言ったらどうされますか?」


「もし、エルウッド商会が断ってもやるよ。僕の計算ではノット村からベニーまでの間の町村で赤字になっている商会があるからそこに話を持って行くよ。僕の所ならその赤字を埋めるぐらいには出来ると思うから多分うまくいくと思うし今後そちらとも協力していくと思う。無論、エルウッド商会をないがしろにするものではないがエルウッド以外と色々な事業の展開をしていく可能性はでてくるとおもうよ。」


「まだまだ、これからいろいろと計画しているということですか?」


「さあ、それはどうだろう。ただ、僕はお金が好きなんだ。だからもっともっとお金を稼ぎたい。そしてそれは僕とかかわった人たちに還元されていくと思う。僕の部下たちだったりアースノット領の人たちだったり、、、取引商会だったりする。」


「その中核に我が商会がなれることができると?」


「中核かどうかはわからないが、主要なメンバーになるとは僕はかんがえるけどね。そうそう、今度僕はこの運送業を始めるにあたり商会を立ち上げようと思っているんだ。今まで僕個人でやっていたものを商会と言う形態に変えて幅広くやって行こうと考えているんだけど、ダンの所の息子の一人を僕の商会に一人入れないか?」


「えっ、私の所の息子ですか?」


「そう、息子。」


ダンは少し考える。

「申し訳ございませんが、一時間ぐらいお時間をいただけませんか。」


「わかりました。一時間ぐらい街をぶらぶらしてからまた来ますので良いお返事をお待ちしています。」

そう言って俺は席を立つ。



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