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二周目 33

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やっと、終わった。

決闘なんかするんじゃなかった。でも、金貨100枚儲かったし、違う人との戦闘も結構楽しかったしよしとするか。


「ハンス、僕の勝ちだからちゃんと金貨100枚払ってよ。」


「判ってるよ。」

ハンスは苦悶の表情でドワイスを見る。


「まあまあ、子供同士の遊びですからな。。。この余興はジュード殿の勝ちということで、、、」

あっ、コイツ子供の遊びで逃げようとしている。


俺が文句を言ようとしたその時、親父殿がドワイスに話しかける。

「子供同士と言えども、貴族同士の決闘ですからなぁ。」


「アースノット卿、いやいや、しょせん子供の遊びですから、、、、何でしたら中に入って大人の話し合いでも致しましょうか。」

そう言って親父殿を館に案内する。


「ハンス、お前はジュード殿の相手をして差し上げろ、もう、これ以上話をこじれさせるなよ。」


「ハイ、お爺様。」

ハンスは小さく返事をする。


親父殿とドワイスが館の中に消えていく。


ハンスは俺に向かった語りだす。

「バジとジルは俺にとっては、大切な友達なんだ。。。。でも、俺にはあいつ等を助けることが出来なかった。お前の言うとおり、あいつ等は痩せて健康状態も良くなかった、俺はこんななのにな。。。。そら、少しは俺の食い扶持を減らして食べ物を持っていたりもしたけど領主の孫が一部の領民を贔屓したりできないからあんまりできなかったけれども、たぶんお爺様はこの決闘の結果は何としてもなかったことにするだろう、、と思う。あの金がなければこの村はつぶれてしまうから、、、、、俺のせいで、、、、」


「そうだな、お前のせいで。」


ハンスは俺を睨む。


「お前は領主の孫の癖に自分の行動の結果がどうなるか考えないのか?常に行動には結果が伴う、最悪の結果を想定しながら行動しろよ。少なくとも俺はしているぞ。まあ、お前の行動も判らないでもないけどな、まだ子供で感情で動いてしまったんだろうけどな。」


ハンスは苦笑いしながら「お前の方が子供だろうが。」と俺を突っ込む。


「なあ、ジュード、バジとジルにたまに会いに行っていいか?」


「いいよ。」


「それと俺とまた戦ってくれ、お前との戦闘はなんだかんだ言って楽しかったしお前みたいなタイプは俺の周りにはいないから俺が強くなるには必要な経験だ。」


「それもいいよ、俺も刺激になるし。」


「あと、バジとジルに酷いことしないでくれ。」


「そんなことしないよ、奴隷は俺の家族で領民だ。一般の領民と区別はほぼしない。」


「あと、、今回は本当にすまなかった。」

ハンスは俺に向かった深々と頭を下げる。


ハンスは情に厚く真っすぐな性格なのだろう、少し短絡的なところはあるが大人になり経験を積めば改善するはずだ。それに何事も真摯に受け止めまじめに取り組んでいる、それはコイツの剣の実力を見ればわかる。

コイツもしかしたら化けるかもしれないなぁ。そんなことを考えながらハンスといろいろ話をしていると親父殿が館からでてくる。


「おう、ジュード、今回のことは子供同士の余興と言うことで済ましたから。」

親父殿はにこやかだ、、、が、後ろに見えるドワイスは全然笑っていない。

あとでハンス、絞られるんだろうなぁ、かわいそうに。。。

結構な時間話してハンスと仲良くなっていた。なんだかんだ言って対等な関係の同世代って周りにいないから、嫌な奴じゃなかったら仲良くなれてしまうんだろうな、始めはすげー、ムカついたけど。


「父上、酷くないですか?」

一応、形だけでもクレームを入れておく。


「まあ、そういうな。あとで詳細は教えてやるから。」

そう言って俺の頭を撫でる。


俺は子供じゃないちゅ~の、だっちゅ~の!いや、こどもだった。。。。




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