二周目 28
「ジュード、決闘だ!」
俺はその言葉を受けこう言い放つ。
「決闘だぁ~ってしたっていいじゃないか、決闘で白黒つければ後腐れなくていい。。。悪くないだろう。」
そして、俺はヒュ~と口笛を吹く。
「ジュード、テメェ舐めってんのか!!」
「いや、舐めらたっていいじゃないか。舐められたと感じることは自分に自信があるって事じゃないか・・・・時を戻そう。」
とノリつっこまないをしてみた。
ハンスは切れて、今にも飛び掛ってきそうだ。
正直、俺は普通にやってもハンスには勝てない自信がある。才能に恵まれた上に伯爵家の騎士になるために本当に小さいときから剣の訓練をしてきた奴だ。片手間に武術の訓練をしている俺なんかが叶うわけがない。
だが、自分より弱い奴を暴力で言うこと聞かせようとする理不尽が大嫌いだ。
ハンスにはそれが間違いだと感じてもらおう。
「判ったよ、ハンス。決闘を受けてやるよ。お前が勝てばバジとジルを返してやるよ。だが、僕が勝てば金貨100枚払ってもらうぞ。」
「判った。俺が勝てばいいんだな!」
いやいや、ハンスさん。
自分が勝てばいいとかじゃなくて、条件の確認だから、、、それも、判らないぐらい頭にきているのか?
「ドワイス卿、それでよろしいですか?」
俺はドワイスに確認をとる。
「ああ、それでいいぞ。」
ドワイスはニヤケ顔で了承する。
『ハンス、うまい事やったな』ぐらいに考えているのだろう、ハンスの勝利に絶対の自信があるようだ。
ハンスと俺は各々訓練用の道具を用意する。
さすがに実践用の剣や槍は許してもらえなかった。
ハンスは大振りの木剣を手にしている。
俺は小型の丸盾と木の短槍を手にする。
「盾で攻撃をいなし、槍で突いてくるってやつか、、、剣を上手く扱えないやつがよくやるセコイやつかよ。」
明かに俺のことを舐めてかかる。
俺はヒュ~と口笛を吹き、「大剣か、悪くないだろう。。。」と小バカにしたように言う。
ハンスはさっきの事を思い出したのか、俺に剣を振りかぶったまま突っ込んでくる。
それを見たドワイスがあわてて「始め!!」の声を上げる。
あっ、ずるいぞ此方の準備がまだなのに・・・・
俺はあせらず、、、
盾を構え。。。。
そして、ハンスに向かって投げつける。
円盤状の盾はフリスビーのようにハンスに向かって飛んでいく、そして、ハンスに命中する。
盾の根元にはロープが掻きついており、引っ張るとヨーヨーのように俺の手元に戻ってきた。
ハンスは突っ込んできたところにカウンターで盾がはいり失神してしまった。
この決闘は俺の勝ちだ。
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