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二周目 24

親父殿に新たな事業のことを相談しに行くと「いいんじゃないか、やってみろ」と適当な返答がかえってきた。

興味なしか!!って、突っ込みたくなってしまう。

だが、裏で色々と手を回してくれているのをこっそりおふくろ様から聞いているので、必ず、報告してから物事を始めるようにしている。はじめに知っていれば対応も後手に回らなくていいからな。


「ジュード、来週、クライスト伯に面会することになっている。ベニーに行くからお前もついてこい、その時にエルウッド商会による予定になっているからお前が交渉しろ、お前の事業だ俺は知らん!!」


「ご配慮ありがとうございます。ところでどのようなご用事で?」


親父殿が少し考えて、セバスのこと少し見る。

セバスは「もうよろしいいのでは・・」と返答する。


「それもそうだな、、、、、お前ももう来年は12歳だ。」


「はい。」


「お前、王都のアイクシュテット学院に行け。」


「はい~~~???」

どこかの特命課の警部さんのような声になる。

「父上、我が家のような貴族としては最下級の騎士爵の子息が通うようなところではありませんが?」


「そうだ、本来なら騎士爵の息子なんかが通うところではないというか通う余裕などない、だが、お前結構かせいでるよな?」


「そこそこは稼いではいますが、もっと事業拡大していきたいのでアイクシュテット学院(そんなもの)に使いたくないです。」


「こらこら、王家の名を関する学院ををこんなもの呼ばわりするんじゃない。行っておいても悪いことはないはずだぞ、これから商売を広げていくなら上位貴族の子息たちとコネを作っておくのもわるくないだろ。それに学院を卒業しておくと我が家に箔が付く。」


いやいや、、、行きたくないよ。

乙女ゲーのような世界だろ。。。。いくら、モブな存在でも時間と金の無駄だ。

その時間と金があればそれを元手に他の貴族に食い込んでいける。


「父上、我が家にはまだその【箔】は早いのではありませんか?僕は僕の子供たちで十分だと考えますが・・・」


「奇遇だな、俺も俺の息子に箔が付けばいいと考えているよ。」


俺は言葉に詰まる・・・


「決まりだな、それにこれは断れない。クライスト伯からの要望でご子息の【ミヒャエル】様のお付きで行くことになっている。今回はその打ち合わせで伺うことになっているから、ちょうどいいお前もクライスト伯とミヒャエル様にあっておけ。」


ええ~~~っ

めんどくせぇ~~~~~!


「では、クライスト伯から我が家に援助があるのですね?」


「多分ないだろう、我が家はここ数年発展が目覚ましく金をため込んでるとクライスト伯はお考えだ、何かにつけ上納金を増やそうとしている。今回のこともその一環だろう。」


本来、上位貴族がお供を連れて学院に入学するとき、自家の準男爵・騎士爵の子息の分も持つのだが今回、我が家にはそれがない。男爵家の子供たちでさえ跡継ぎ一人を学院にやるのが精一杯なほど高額な費用が掛かる。そんなものに最底辺の騎士爵が自分の金で行ける訳ないのだが・・・・無料で一人増やせるならお手軽だよね。


「では、他のお付きの家には援助があるのですか?」


「多分あるだろう。。。」


「我が家にはお願いできないですよね・・・」


「そうだ、我が家には行ける金があるとお考えだ。それにこちらからも移民の件で伯爵におねがいしているので断れない。。。」


「では、お父様が学園の費用を負担してくださるので?」


「お前、それぐらいの金持ってるだろ、、、、自分で負担しろ。そんな食えもしない【箔】なんかに自領の貴重な金はだせはせん、領民、領土のために使うわっ!」


「父上、本音が出すぎです。それでは伯爵と同じですよ。もっと『今後のお前には必要な経験のため』だとか僕の精神安定の為に胡麻化してくださいよ・・・・」


「そんなこと言ってもむだだろ?」


くそ、、、覚えてろよクライシス伯めっ!


俺は天を仰ぐ。。。。








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