一周目 43
三平のコボルトの群れを支配下においてから一年ぐらいたったぐらいだろうか、俺は今日も何とか生きている。
魔物の村もゴブリン、コボルトとも少しずつ数が増えてあわせて100匹規模の集団となった。そのうち6割が戦闘にかなうオスでほとんどがホブゴブリン、コボルトリーダーそして職業持ちの固体で構成されている。
多分だが、200匹規模のゴブリン、コボルトの群れなら何とか攻め滅ばせるんじゃないかと考える。
さらに飛躍を求めて新たな魔物の群れを探すときかどうかなんだけど。。。。。
どうしよう。
『最近毎日同じこと考えていますねぇ~』
生き残るだけならこのままでも何とかなるかもしれないけど、ちょっと余裕が出てきたら欲が出てきて何とか魔物を使ってこの世界を変革できないかと考えてしまう、、、
『ほうほう』
だから、少しづつこの群れを大きくしてここから行動を起こそうかと考えているんだけど、俺ももう52歳だ。こうやって動けるのも後10年あるかないかだと思うんだよ。だから、急いでこの群れを強化していったほうがいいのか、このまま死なない程度にここを大きくしていったほうがいいのか。
「なんで、移転ついでに年齢を若返らせてくれなかったんだよ」と、俺はウルドちゃんに強く言いたい。
ラノベ見て移転させたのなら、おっさんのほとんどは15,6歳に若返っているんだけどな、、、もしくは、子供、じゃないと受けが悪いから、なぜ、設定をこすっていかなかったんだろうか。そこんとこどうおもうよファラスさん。
『あの方は何にも考えていないと思いますよぉ、他の女神様に触発されてやってみただけみたいだし定番だとかテンプレといかあまり知らないみたいですねぇ。それと、考えがずれて来ていますよ群れを大きくするかどうかを考えていたんじゃないですか?』
おお、そうだった。
ファラスさんはどうすればいいと思う?
『マスターの好きにすればいいと思いますが、一応、判断材料を提供しておきましょう。200匹規模のゴブリン、コボルトの群れなら多分、力押しで吸収できると思いますよ。後、オーク、リザードマン、ハーピィなんかの群れも50~100規模なら何とかなると思います。あと、年齢を若返らすポーションや秘術は存在しますのでがんばれば年齢の問題は解決できるかもしれません。そして、レベルを上げていけば体力もつきますので、あと20年は現役でいけるでしょう。』
あと20年って、70までかよそんなにいきれるかなぁ?
俺のもらったこの世界に常識ではだいたい50~60の寿命なんだけどなんで?
『もう、、、なんでなんでって、めんどくさいですねぇ。マスターはここの魔力たっぷりの食物を食べて生活していますから普通の人間より強化されているんですよ。』
ほんとにか?
説明めんどくさいからそれっぽいこと言ってないか?
『そ、、そんなことないですよぉ~、そんなことより如何するんですか今後?』
あっ、コイツ誤魔化しやがった。
まっ、いいかそこまで知りたいわけでもないし、あと、20年ぐらいはがんばれるって言うなら地道にこの群れを大きくしていこう。
そういえば、次郎のときもそうだったけど、ゴブリンからホブゴブに進化したとときに何かの兆しが見える的な何かがあったんだけどなに?
『ああ、あれですねたぶんですが進化先が今までと違うんだと思います。私もはっきりとはわかりませんが新たな可能性が示されているんだと思います。』
あれれ?ファラスさん知識の魔神ですよね??知らないことあるんですか???
『あくまで知識ですかからね、いままでになかった事象とかはしりようもないでですねぇ~。それに知っていてもおしえられないこともありますしねぇ~~、その辺は察してください。』
ちょっと、嫌味をいってあおってみたんだけど駄目だったか、ホントに知らないのか?
『さあ、どうでしょうねぇ~』
とにかくだ、新たな進化先があるってことは世界の変革に近づく可能性もあるということだよな!!
『前向きですねぇ~』
よし、まず次郎を進化させる。
それから暫く、俺は次郎を連れてレベルアップに励んだんだが、、、、、レベルは上がれども進化はせずですか。。。。
ファラスさん、進化するにはレベルが足らないんですか?
『レベルは足りていますよ、だだ、なにか進化するのに大切な要件をとりわすれているみたいですねぇ~』
その要件って何だよ教えてくれよ。
『初めての事象だって言ってるじゃないですか私が知りたいぐらいですよ。』
「う~~ん、どうしたもんじゃろのぉ~」
俺は朝の連ドラで聞いたような言葉をひとりごちる・
太郎がゴブリンロードに進化したときは確か群れのリーダに据えたときだった。多分だがあるレベル以上にに達したホブゴブが一定数のゴブリンを支配下に治めたときに進化の要件を達して進化したのだと考察できるんだけどゴブリンロード以外の進化先ってなんだ?
ファラスさんゴブリンの進化先って現状なにがあるの?
『ホブゴブリンからの進化先ですか?』
そう、ホブゴブからの進化先ですよ。
『ホブゴブリンからの進化先ですと【ゴブリンロード・ゴブリンナイト・ゴブリンマジシャン・ゴブリンスナイパー】みたいな上位職をもったゴブリンがメインですねぇ~、他にも亜種の職業をもったゴブリンも居ますけど特殊な職をもったゴブリンってだけで、なにか根本的な違いのある進化って訳じゃないですねぇ~』
ゴブリンからホブゴブに変わるほど劇的じゃないってことか・・・
『そうですねぇ。ゴブリンからホブゴブへの進化をフルモデルチェンジとするとマイナーチェンジぐらいな感じでしょうねぇ~。でも、もし次郎の進化が叶えば今までにない革新的な進化の感じがします気がします。』
マジでか・・・
何かヒントはないか??
『わかりません、残念ですがご自分でお考えください。でも,
あきらめてゴブリンロードとか普通の進化ならもうレベル的には大丈夫ですのでサポートはできると思いますでいつでも言ってください。』
こいつまた悪魔の誘いを・・・・出来もしないものを出来るかもっていう希望だけで待つより、確実に戦力アップを取ったほうがよいのだろうか。
いや、だめだ!!
戦力アップだけだったら時間を掛ければきっとできる。
目先の利益に飛びつくような子供みたいなことはやめよう。
考えろ俺!
如何すれば次郎は進化するんだ??
次郎は他のゴブリンと比べてどうなんだ?
なにが優れているんだ?
次郎は他のホブゴブリンに比べて、体力がない、力もない、すばやさもない・・・・フィジカル的にはホブゴブにしてはかなり劣っている。
だがしかし、知能はかなり優れているように思われる。
単純なことなら指示したことは大体できるし、ものを覚えることも結構得意だ。道具も結構器用に使うことが出来る。
ただ、自分で考えて行動することがあまり得意ではないようだ。
もう少しで何か判るような気がする。
考えろ俺!
考えろ俺!!
考えろ考えろ考えろ!!
あっ!はっちゃけた!!!
「おい、いいこと教えてやるから次郎こっちに来い!!!」
俺は大声で次郎を呼ぶ。
次郎は急いで俺の元にやってきて問いかける。
「主よ、なにを教えてくれるののだ?」
俺はキメ顔でこう言った
「お前が進化するために必要なものだよ。」
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