一周目 41
暴力的な表現があります。
ご注意ください。
ビットスナイプがコボルトキャプテンの額に直撃する。
しかし、多少痛そうにしては居るが大してダメージはないようだ。コボルトキャプテンは俺に気付き俺のほうに勢いよく向かってくる。
俺は後方に退く。
そのタイミングで太郎が俺とコボルトキャプテンの間に割り込み対峙する。
シリウスとイシスはコボルトリーダーに向かおうとしている。
俺は其れを止めさせコボルトキャプテンの後ろを牽制するように指示を出す。
俺はコボルトリーダーを投石で牽制しながら、三郎と四郎を正気に戻すために近づいていき蹴り飛ばす。蹴り飛ばされた三郎と四郎はハッと正気にもどり直ぐに戦闘態勢に入る。
俺はコボルトリーダーに二匹で当たるように促す。二対一だから恐らく遅れを取る事はないだろう。
シリウスと太郎のほうを見ると一進一退の攻防を繰り広げている。
大剣を振り回すコボルトキャプテンをかろうじて太郎は受け止めている。そこを後ろから横からとシリウスとイシスが攻撃をする。
コボルトキャプテンはシリウスの攻撃を受けながらも大剣を振り回し致命傷にならないように上手く戦っている。
三対一で少しこちらが有利なぐらいかコイツかなり強いんじゃないか?
『そうですねぇ~、結構レベルの高いコボルトキャプテンみたいですねぇ~。』
何とかコイツをティムできないか?
『弱らせて動けなくすれば出来なくはないですが、そこまで持っていけますか?』
持っていく!
あっ!
キャインという悲鳴とともにイシスが転がり飛んで行く、コボルトキャプテンの裏拳が直撃して結構なダメージを負ったみたいだ。
俺はイシスの元に走って行きヒールを掛けるが、いまいち効果がない骨までいってしまっているみたいだ。
更にイシスにリペアとヒールを掛けそこに待機しているように命じて俺も戦いに参加する。
俺は弓の使えるゴブリンに牽制させようとチラリとゴブリン達を見たがまだ萎縮したままだった。
俺はコボルトキャプテンの後ろに回り込み耳やひざの裏やら柔らかそうなところをコボルトキャプテンが太郎を攻撃するタイミングを見計らってビットスナイプでピンポイント攻撃する。
たいしたダメージは加えられないが確実に攻撃の精度を落とす事に成功し太郎はコボルトキャプテンの攻撃を交わすのに余裕が出来た。あとは、致命傷になる傷を与えるだけだがコボルトキャプテンはシリウスの攻撃には危険を感じるのか注意深く対応していく。
こちらが有利なのは変わりないが決定打に掛ける。。。。。
やはりあれしかないか。
俺はシリウスにアイコンタクトをする。
シリウスはそれに気付き後ずさり首をイヤイヤと振る。
そして、、、、
シリウスは猛烈に攻撃を仕掛けていく、頭を低くして下からの噛み付きそして、かわされると急反転して満月牙をしかける。
体勢を崩しながら満月牙をかろうじて避ける。。。。。が、その隙を見逃さず太郎がコボルトキャプとテンの左肩を剣で突き刺す。
たまらずコボルトキャプテンは声にならない悲鳴を上げる。
シリウスさん、そんなに絶・天狼抜〇牙が嫌ですか。いかにも必殺技ぽくてカッコいいからやりたいんだけどなぁ~だめかなぁ~~~~そんな目でシリウスは尻尾を丸めてイヤイヤと首を振る。
コボルトキャプテンは左肩をやられてもまだ片手で太郎を相手している。
やはし、コイツ強い!
なんとか従魔にしたい。
俺は再びシリウスをチラリとみると、シリウスは猛スピードで突進して行く。俺に絶・天狼抜〇牙のチャンスを与えないように必死なようだ。
コボルトキャプテンは見る見るうちに傷だらけになって行く。
だいぶ弱ってきた今なら、あの技が聞くかもしれない。
俺は両手にこぶし大の石を握り、あの場所に狙いをつける。
ビットスナイプ!!!
両手から放たれた石はビットスナイプにより加速して行きコボルトキャプテンのひざ裏に命中する。
必殺・ひざカックン攻撃!
弱っているコボルトキャプテンは後ろにバランスを崩す。
太郎は追い討ちとばかりに剣を振りかぶり振り下ろす。
コボルトキャプテンは剣を避けようと更に後ろに重心を掛ける。。。。。そして、そのまま仰向けにたおれる。
コボルトキャプテンは直ぐに立ち上がろうとする。
サイキックガード!!
俺は仰向けになったコボルトキャプテンの前にサイキックガードを展開する。
仰向けの状態で目の前に壁が出来ればいくら力があっても起き上がる事ができない。コボルトキャプテンは起き上がる事ができずに透明の壁に頭をガンガン打ち付けている。
何時までもサイキックガードを発動しておけるMPもないので、太郎にコボルトキャプテンの両手両足に剣を刺し地面に固定するように命じる。
コボルトキャプテンは暫らく暴れていたが血液の流失とともにだんだんおとなしくなって行く。
頃合かな?
『そうですねぇ~』
ファラスが相槌をうつ。
俺はコボルトキャプテンに話しかける。
「お前の負けだ、俺の従魔になれ。嫌ならこのまま死ぬ事になるけどどうする?」
コボルトキャプテンにはもう抗うだけの気力がなかった。
「判ったお前の申し入れを受け入れよう。。。。。」
コボルトキャプテンが仲間になりたそうな眼差しで俺のほうを見てくる。
俺は其れを受け入れコボルトキャプテンを従魔にすることに成功した。
残りのコボルトたちもコボルトキャプテンに従うようだ。
こうして俺はコボルトの群れごと支配下におく事ができた。
心が折れそうなとき大変励みになりますので、もし、面白い、応援してあげようと思えればブクマ・評価よろしくお願いいたします。




