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一周目 29

何とか生き残ったか。。。


いろいろ聞きたいことあるから教えてくれませんか、ファラスさん?


『何ですか、マスター』


シリウスと太郎は何に進化したの?


『シリウスは【ハイフォレストウルフ】に太郎は【ホブゴブリン】になりましたけど、私がゴブリン達がマスターを囲んできていることを教えなかったことはスルーですか?』


ああ、それな。どうせウン娘(ウンコ)たちが俺のこと殺そうとしているだけなんだろ、気にしない気にしない一休み一休み。。。。


『なんで、「ひとやすみ」なのかよく分かりませんが、よく気にしないでいられますねぇ。殺されかけたのに。。。。。』


だってよ、ウン娘(ウンコ)たち神様だし俺がどうにかできる訳ないじゃんよ!だったら、気にしない方がいいでしょ。そんなことより、シリウスと太郎は進化して何が出来るようになったのかな?


『そんなことですか、、、』

ハァ~と深いため息をついた後話し出す。

『え~とですねぇ、太郎はホブゴブリンになったからって何が出来るようになったわけじゃないですが、しいて言うならしこし基礎体力が上がって強くなったことと少し話せるようになったぐらいですかねぇ。シリウスは格段に基礎体力が向上したことと自分の下位種族であるフォレストウルフを支配下に置くことが出来るようになったことですねぇ。』


太郎はホブゴブリンになってゴブリンを支配下におけないの?


『ゴブリンからホブゴブリンになったからと言ってメチャメチャ強くなったって訳じゃないですからねぇ。実際、ひ弱なマスターでも勝てるぐらいですし。』


えっ、でもさっきのホブゴブリン、俺のビットスナイプを咄嗟に剣ではじいたりしてたけど、あんなこと普通出来ないと思うけど太郎もあれぐらいのことできるの?


『あんなこと太郎にできる訳ないじゃないですかぁwww』


じゃなんで?なんであのホブゴブリンはできたの?


『偶然に決まってるじゃないですか、別に。。私の本体が加護つけたからじゃないですからね!!』


・・・・・


まあいいや。。。ホブゴブリンになったからと言って太郎がメチャメチャ強くなったわけじゃないってわかったし、本来ならホブゴブリンって言ってもそんなには苦戦しないだろうということも分かった。でも、ゴブリンってこんなに強かったっけ?俺の知識の中では最弱のキャラなんだがなんでだ?


『加護についてはスルーですか。。。そろそろ、【スルー】のスキルがついてもよさそうなレベルですねぇ。』


【スルー】のスキルなんてあるの?


『そんなスキルなんてありませんよぉ』


ないかい!!


『冗談はさて置き、ここは魔の森ですからねぇ、最弱と言ってもマスターが知識で知っているゴブリンよりもかなり強いですよ、この森では最弱ですが人間の住む大陸ではここのゴブリンがホブゴブリンぐらい強かったりします。しかも、ここのゴブリン倒しても得られる経験値は人の大陸にすむゴブリンと同じぐらいという、ここに一人で飛ばされた人間には生き残ることが厳しいマゾ使用となっています。でも、モンスターは沢山いますからある程度つよくなれば結構強くなれると思いますのでよかったですねぇ、マスター』


おいおい、あの女神さま、俺を最初から殺す気でここに下したのか?


『そんなことないですよぉ~、ウルド様はマスターが死んだら死んだらで生まれ変わらせて一からこの世界に貢献させようと思っていたみたいですよぉ~。』


やっぱり殺す気マンマンじゃねえか!


『でも、生き残ったら生き残ったで強くなって何かしてくれそうだとも考えててみたいですが、、、、今は「いっぺん死んでみ!」って感じみたいですねぇ~』


絶対、死なん!!


しかし、話が脱線しすぎて何を聞きたいか忘れてしまったよ。


まぁいいか。。。


「おい太郎、お前話せるようになったんだってな。」

俺は太郎に向かって話しかける。


「オデ、ハナセル」


片言ではあるが本当に話せるようになったみたいだ。

ゴブリンの集落の情報を聞いてみよう。


「太郎さんやお前さんのいた集落にはどれくらいの数のゴブリンがいてリーダーはどんなだ?」


太郎は少し首を傾け考えるしぐさをする。

「オデノイタバショニハ、イパイノゴブリンイタ。リーダーハオオキクテツヨソウダタ」


どうやら太郎に聞いても無駄なようだ。

俺はホブゴブリンが使っていた剣を拾い太郎に渡す。

「太郎、それやるからそれ使えよショートソードより使い勝手がいいだろ。」


「アリガト、オデ、ウレシ」

太郎は嬉しそうに笑っているようだが、、、、俺には邪悪な笑いに見える。


「さっき話したように明日の今頃ここにゴブリン達を何匹か連れてここにこい。できるか?」


太郎は頷き「オデ、ヤル」と返事をする。


「じゃ、これやるからこれ持って集落へ戻れ」

俺はマジックポーチから熊の肉の塊を太郎に放り投げる。太郎はそれをホクホク顔?で受け取り森の中に消えていく。これがうまくいけば定期的に経験値を得ることが出来るようになるはずだ。


さて、俺はシリウスをみる。

シリウスは待っていましたとばかりに尻尾をブンブン振る。かわいい。。。。。


『しばらくは俺と一緒にゴブリン狩りをしてもらうが、俺と一緒にいないときはフォレストウルフの配下を集めてこいそして群れを創れ!』


シリウスは頷き、さっとここから立ちそろうとする。


「まてまて、シリウス、今すぐじゃない今俺のそばを離れたら俺のきけんがあぶないじゃないか!」


シリウスはクウゥ~~ンと鳴き俺の元に戻ってくる。


「別に怒っている訳じゃないよ、そんなすまなそうにしなくても大丈夫だよ。俺と一緒にいないときだけ配下探しをしてくれると俺嬉しいなぁ~思うんだよ。」

シリウスはハアハアと舌を出し嬉しそうに頷く、かわいい・・・


しかし、シリウスは俺の言葉を理解できるようになったのか?


『マスター、シリウスは【ハイホレストウルフ】に進化したことで知能も大幅にアップして人の言葉を理解できるようになりました。体の構造上言葉を発することはできませんが太郎以上の知能は確実にあります。』


やった!これでかなりの戦力アップだしシリウスとのスキンシップも楽しめそうだ!!


『スキンシップってそこですか。。。』


ファラスさんこれは大切なことですよ。


『さいですか』

ファラスはどうでもよさそうに相槌をうつ。


「さあ、今日の狩りは終わり帰ろうぜシリウス!」


ワウッ!!

シリウスが元気よく返事をする。


そして、俺たちは岐路に着いた。


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