一周目 25
シリウスが何かの気配をかんじたようで俺に合図を送ってきた。俺の索敵よりシリウスの索敵能力の方がかなり高いみたいでどこに何がいるのかさっぱり感じ取れなかった。
俺は気配を消し辺りを警戒しながら敵?のいる方にシリウスの先導で移動していく。
暫らく移動すると俺にも何かの気配を感じることが出来た。多分ゴブリンだろう気配が三体、ゆっくりこっちに向かってきている。向こうはまだこっちに気づいてはいない様だ。
俺は気配を目視できるところまで近づくことにした。
やはり、ゴブリンだった。
こん棒の様なものを持ったゴブリンが三匹、鼻歌でも歌ってそうな感じで楽し気に移動している。ご機嫌なのかしら?と考えてしまう・・・・まあ、いいや。さっさと狩って俺の経験値になってもらおう。
俺は念話でシリウスに指示を出す。
『シリウス、俺がビットスナイプでまず一匹かる。多分それで相手に気づかれるからこっちに向かってくるはずだ。取り敢えず今回は俺のレベルアップが目的だからお前はゴブリンを狩らずに一匹相手をしておいてくれ俺が一匹づつ順番に狩っていくから』
シリウスは俺を見て頷く。
多分、ゴブリンぐらいだと二匹同時でも引けを取らないと思うけど安全にいこう。
ゴブリン達がビットスナイプの射程に入ると俺はゴブリンのうち一匹を狙撃する。
ビットスナイプ!!
俺が投げた小石がスキルの発動でスピードと精度がます。
小石はそのまま加速していき性格にゴブリンの頭を打ち抜く!!
残された二匹のゴブリンは俺に気づき奇声を上げて俺の方にダッシュしてくる。
俺はもう一度、ビットスナイプを撃つ、、、、が、簡単にかわされてしまった。ビットスナイプは言ってみれば狙いが正確で威力が少し上がるだけの投石みたいなのもだからこちらに気づかれてしまうとつらいな、狩りとか奇襲とかだといいけど戦闘には不向きか?余程近距離で回避できない距離からなら何とかなるか?
俺がそんなことを一瞬考えていると、ゴブリンがすごい勢いでこちらに向かってる。ヤバいヤバい、他所事考えてる場合じゃない。
俺は向かってくるゴブリンに剣を構える。
二匹同時にイケるか?
すると二匹内一匹がすごい勢いで横に飛んでいく、、、、
あっ、そうか、一匹はシリウスに引き付けておいてくれと。
シリウスは二匹のうち一匹に体当たりをすると。ゴブリンはぶっ飛ばされて転がっていく、それをシリウスが身動きできないように押さえつける。。。。。強いなシリウス、俺と出会った時よりかなり強うなっていないか??
『そらそうでしょ、ほぼソロでこの森を生き抜いているんですからレベルも上がりますよ。ファオレストウルフは群れで狩りをしますからソロで狩りが出来れば経験値ウマウマですよ!!』
ファラスがおれに話しかける?
「だぁ~、ファラス、戦闘中に話しかけるな気が散る!」
ゴブリンが目の前に迫っており、ゴブリンが攻撃してくる。
ゴブリンはこん棒を大きく振りかぶり、俺に向かって振り落とす。
俺はそれを軽く剣でいなし、ブックステップで軽く距離を取る。
それを見てゴブリンはこん棒を振り上げ突進してくる。
『いいじゃないですか、よくあるお話では戦闘中にお話ししながら戦っていますよ。ゴブリン一匹ぐらいだったら余裕でお話ししながら対応できでしょ♡』
ファラスは甘えた声で俺に話しかけてくる。
「何処のお話だよ。昔のロボットアニメじゃあるまいし、コックピットでキャラクターをしゃべらせて作画を減らそうとしてんじゃねえよ。。。って、ホントどこのはなし??」
俺はゴブリンの攻撃を軽くいなす。
ゴブリンは攻撃をかわされ勢い余って転がる。
「それに、甘えた声を出すんじゃない。」
俺は転がったゴブリンに近づき剣を突き刺す。ゴブリンはギャ!と言う悲鳴を上げ息絶える。
俺はシリウスの抑えているゴブリンの方に向かいながらシリウスにゴブリンを開放するように指示を出す。
ゴブリンは解放されても恐怖なのか動き出せずにその場で固まっている。
『えっ~、いいじゃないですかぁ~お話ししましょうよぉ~♡』
「だから、今は戦闘中だから話なんかしている暇はないって言ってるだろうが。。」
俺は残りのゴブリンに向かって走り出す。
『でもぉ~、十分に、今会話できてますし、、、』
「確かに、話ぐらいはできそうだが、お前に何のメリットがあってそんなことしているんだ?」
俺は小さくうずくまり動かないゴブリンに剣を向ける。
『別に今回のしょ~もないマスターのお話を間延びさせようと話しかけている訳じゃないですからね。。。勘違いしないでよね!!』
「お前誰だよ!」
『あなたのスキルである知識の魔神【ファラス】の分体ですがナニか?』
だいたい俺のお話ってなんだよ。
ライトノベルか何かかよ!
でもしかしなんだ、、話しながらでも結構動けるもんだな。って、知らない間に【思考加速】を使ってたよ、俺・・・・もしかして、あのアニメのニュータ〇プの感覚は【思考加速】的な何かなのかもしれない。人の革新はもう俺の中で起こっているのか!!
『なに厨二的な考えをしてるんですか、油断してるとゴブリンが襲ってきますよ。』
そうファラスが言うや否やゴブリンが俺が差し出していた剣を腕で払いのけ俺にタックルを仕掛けてくる。
でも、そんなうずくまってからのタックルなんてスピードも威力もないから、さっと避けてゴブリンに足をかけて転がす。俺はゴブリンに向かってダッシュし剣を突き刺そうとする。すると、ゴブリンがあの眼差しを俺に向ける。
そう、ゴブリンは仲間になりたそうに俺の方をみていのだった。
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