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一周目

さて、現状を把握しよう。

俺の名前は、小野寺 真幸、51歳、蟹座、身長175cm70㎏ 愛妻一人、愛娘二人、で死にかけているところを異世界の神様に違う世界に連れてこられて、帰りたければクエストを完遂させろときたもんだ。

そして、今はジャングルの中にわけもわからず一人いる。

手術するときに着せられた手術着に裸足でポツンとひとりでって、初めから詰んでいますよ。


ギャ~~ギャ~~~


何かの鳴き声に、俺はビクッとなる。

そうだここは、モンスターのいる世界なんだ、何もしなければ、このままモンスターに殺されてしまうかもしれん、よく考えろ。


そうだ、あのブス女神、知識系のスキルをくれるって言っていたな。

ファラスだっけ?どうやって使うんだ?


ファラスいたら返事しろ頭の中で念じる。

『ハイ、マスターなんでしょうか?』

頭の中で、返事が聞こえる。

「ファラスここはどこなんだ?」

『魔の大陸【アースデイト】の南西部の森の中にいます。』

そういうと、ファラスは俺の頭の中に、アースガルドの地図のイメージを映し出し現在地の地点を点滅させる。アースガルドは主に五つの大陸と海で形成されており、中央に【魔の大陸アースデイト】北東に【アーススクル大陸】南東に【アースウルズ大陸】南西に【アースヴェル大陸】そして、北西にまだ名のついていない大陸があった。

北西の大陸は、まだ、ここの住人に発見されていない未知の大陸でファラスで地図を確認したら出てきたけれど、ここの世界の人たちの知識にはまだない。

取り敢えず、人のいるところに向かおう。

「ファラス、ここから一番近い人が住んでる町か村はどこだ。」

『ここから、東に35㎞のところに小さい港町ベルがあります。』

しかし、なんだ、、、ファラスって、グー〇ルさんのようだな。。。。

まぁ、なんにしても街に向かおう、このままいてもしょうがない。

俺は歩き出す。




足の裏が、痛すぎて歩けない。

そらそうか、裸足だもんね、しかも、手術着だから歩きにくい。

「ファラスよ、靴の替りになるようなものはないか?」

『ありません。港町ベルに行って靴を購入することをお勧めします。』

あなた、馬鹿ですか??その街に行くために靴のようなものないですか?と言っているのに、融通の利かない昔のAIのようだ。

だとしたら、聞き方を変えよう。

「足のうらを保護するものを作りたいから、なにか周りに使えるものはないか?」

『あるわけないじゃないですか。ここ魔の森の中ですよ、それに、知識は与えることできますが思考はマスターがしてくださいよ。』

そうか。。。ファラスは知識だけの存在なのか。

考えろ俺。。。。今、すべきことは何だ、考えないと結果はついてこないぞ。

まず、自分の中のこの世界の知識で現状を確認しよう。

この世界では、自分の能力が確認できるだったな。

「ステータスオープン」

俺は誰もいないのに少し照れながらステータスを確認する。しかし、ステータスオープンと口にするのはなんか照れ臭いな。。。

俺の頭の中に俺の情報が流れ込んでくる。


名前:小野寺 真幸  年齢:51歳  種族:普通人族  職業:会社員

Lv:1

HP:51/51  MP:20/20 SP:100

力:20 魔力:20 素早さ:20 

スキル:

ユニークスキル:ファラス(LV1)

アビリティ:運命の女神の加護【ウルド】


????


わけのわからない、文字が出てきたな。

俺の知識にはSPなんてステータスになかったんだが、それと、運命の女神の加護ってなんだ?

「ファラス、SPと運命の女神の加護について説明してくれ。」

『はい、マスター。まず、SPについてですが、これはスキルポイントの略でこのポイントを割り振る事でスキルを覚えたり、レベルアップさせたりします。また、新たなアビリティの取得に使ったりします。』

「ん??でも、俺の与えられたこの世界の一般知識には、SPもなかったし、スキルは訓練で身につけたり、生まれつき持っていたりしたしたような気がする。アビリティに関してはどうやって手に入れるか判らない。どういうことだ??」

『それは、マスターが持っている【運命の女神の加護】によるところになります。もともとSP自体は隠しステータスで一般的に認識はされてはいません。』

「で、【運命の女神の加護】って、なんなんだ?」

『【運命の女神の加護】とは、人の運命を左右するスキルやアビリティを自身で選んで取得できるアビリティです。自身でスキルやアビリティを選ぶことによって自身の運命を自力で切り開いて行くことができるでしょう。』


自分自身の能力を自分で決めていく、必要な能力を自身で選択して問題を解決していくにはかなり有益なアビリティだな。


「女神の加護【ウルド】ってなっているけど、【ウルド】ってなんだ?」

『運命の女神様のお名前です。』


・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・


って、それだけかよ。もっと、気を利かした柔軟さってないものかなぁ・・・


「ファラス、それだけじゃなく俺が知りたいであろうことも補足して説明してくれるとたすかる。」

『運命の女神様達は三姉妹で、過去を司る【ウルド】様、現在を司る【ベルダンディ】様、未来を司る【スクルド】様です。そして、マスターこの世界に召喚されたときに合われたお方こそが【ウルド】様です。運命の女神様達がこの世界を運営する主神となります。さらに、その上に最高神様や、女神さまの眷属神がこの世界に携わっておられます。』


ファラスが女神の説明をし終えたとき、俺の頭の中にある言葉が響いた。


スニークスキル、ファラスのレベルが2に上がりました。


ん??


「ステータスオープン」


俺はステータスを確認してみる。


名前:小野寺 真幸  年齢:51歳  種族:普通人族  職業:会社員

Lv:1

HP:51/51  MP:11/20 SP:100

力:20 魔力:20 素早さ:20 

スキル:

ユニークスキル:ファラス(LV2)

アビリティ:運命の女神の加護【ウルド】


おっと、やはりファラスのレベルが上がっているし、そして、何気にMPが消費されている。ファラス(ユニークスキル)を使ったせいだろう。ファラス(ユニークスキル)は今の俺の生命線だ使えなくなったらTHE ENDだ考えて使おう。


あのブス女神、ウルドっていうのか、女神の癖に美少女・美女じゃないっていうだけでどうかしているのに、手術着だけで魔の森にポツンと俺を下すなんて考えが足らなさすぎる。何もできずに俺が死んだら何のためにこの世界に召喚したのか分からんだろうに・・・・ほんと、ダ女神だなぁ・・・


俺がダ女神のことを考えると


新しいスキルを取得しました・・という、言葉が頭に響いてきた。


「ステータスオープン」


俺は再度ステータスを確認してみる。


名前:小野寺 真幸  年齢:51歳  種族:普通人族  職業:会社員

Lv:1

HP:51/51  MP:11/20 SP:80

力:20 魔力:20 素早さ:20 

スキル:メーリング【未読1】

ユニークスキル:ファラス(LV2)

アビリティ:運命の女神の加護【ウルド】


えっ、メーリングってスキルが増えてる。そして、SPが減ってる。


「おい、ファラス、今起こって事を説明してくれ!」


『はい、マスター、どうやらウルド様がマスターに介入して新たなスキルを取得させたようです。また、メーリングのスキルはマスターの世界のメールソフトとほぼ同じ機能を有しており、相手にメーリングのスキルがあり相手先を特定できればメールのやり取りがオンタイムで可能になります。なお、使用方法についてはメーリングのスキルを意識すれば頭の中にメール機能が表示されます。SPが減少している点についてはスキルを取得させられた時に消費したようです。』


ダ女神め!俺のSP勝手に使っていらないスキル取得させやがったな。メール機能ってやり取り出来る相手がいなけらば意味ないし、まあ、何にしてもメールが来てるから見てみますか。


メーリングスキル起動!!


スキルを意識すると、俺の頭の中にPCのメールの画面が浮かんでくる。

受信トレイの中の未読メールを選ぶとメールが開いた。


件名:お前、ぶっ殺す!!

From:ウルド


おい、小野寺!!

お前、今度、私のことをブス女神だとか、ダ女神だとか考えたら、ぶっ殺す!!!

それと、お前を魔の森に落としたのは私のことをブスだと考えたからだよ!!!!

あと、お前がアースガルド(この世界)に貢献しなけらば元の世界には帰れないからな。取り敢えず、自分の子孫を造れお前が死んだらその子に転生させてやる。子孫を造らないとどこに転生するかランダムだぞ、事業の継続を考えると子々孫々で行った方が有利だぞ。

私の最高神様への評価の為にこの世界に貢献しろよ、そうすれば、無事、元の世界に健康な体にして戻してやるからな頑張れよ。

PS:ダ女神はともかく、ブス女神って考えたら本当にひどい目にあわす!!!!


・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・


しかし、なんて心の狭い女神様なんだろう、ブ・・・おっと危ない、って考えただけで俺終わってしまうなんて、こうなればメールで返信だ。


俺はメールスキルを開きウルドにメールを書く。


件名:心入れ替えました。

To:ウルド

From:小野寺


崇高なるときの女神ウルド様、大変失礼な考えをして申し訳ございませんでした。

今後、気持ちを新たに頑張っていきたい所存でございます。

つきましては、もう少しSPを都合着けていただけないでしょうか、メーリングのスキルで消費されたので予定が狂ってきてしまいました。その分だけでも補填していただけると幸いです。


貴方の忠実なる下部、小野寺 真幸より。


よし、書けた。

メール送信、ずきゅん!!


ピロン♪という効果音とともに、アナウンスが俺の頭の中に飛び込んできた。


貴方のメールは相手側により受信拒否されております。



ちっ。。。あのブ、ブ、ブ、、、、、おっと、危ないNGワードを発するところだった。


まぁ、なんにしてもこの現状を何とかしよう。









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