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一周目 12

何とか拠点には、無事戻れた。

倒れるように、寝床に転がり仮眠に入る、かなり疲労していたのだろうすぐに眠りに落ちる。


どれぐらい、眠ったのだろうか拠点の洞窟の中は真っ暗になっている。

天井から月明かりの差し込む洞窟の中、俺は薪に火を着ける。薪に火が付き洞窟の中が明るくなる。俺はボーッと炎を見つめながら今日のことを思い返す。

今日はやばかった、絶対死んだと思った。

ゲームやファンタジー小説によく出てくる雑魚モンスターに殺されかけた。俺は弱い、この世界に来て一月ぐらいったって何とか無理しないで生き残ってこれて油断しすぎたようだ。ファラスの言う通り少しはリスクをとらないといつか今日みたいな事になったら助からないだろう。

俺は、MPが半分ぐらい戻っているのを確認すると、ファラスを呼び出した。

ファラスよ、左腕をやられてしまった。ヒールポーションやヒールでも骨折は直らないようだが完全に治す?にはどうすればいいんだ。


『マスターなら、ヒールを使って直す事が出来ますよ。』


じゃあ、ヒールを腕にかけても痛みが少し和らぐだけで腕の骨がくっつく感じがいないけどどういうわけだ。


『一般的には、骨折や部位欠損などは神聖魔法の修復(リペア)を使わないと治りませんが、マスターの場合はテレキネシスとヒールを組み合わせる事で骨折程度なら直す事が出来ると思いますよ。まぁ、出来なくてもレベルも上がったし修復(リペア)を習得すれば済むことですけどね。』


修復(リペア)の習得か、いずれは必要だけども今はもっと必要なものとかあるから修復(リペア)を使わずに治すことができるならそれでやってみるか。

ファラス、骨折の治し方教えてくれよ。


『ちょっと痛いと思いますけど簡単ですよ。まず、テレキネシスで自身の折れた骨を元の骨の位置に固定します。たぶん、マスターの知識に腕の骨の構造があるはずですから。。。わかりますよねぇ~?そして、固定できたと思えたらその折れた骨を意識して其処を狙ってヒールをかけてみて下さい。ヒールは基本自己再生の促進なので骨同士が自己修復してくれると思います。なので、ちゃんと固定しないでヒールしたり放っておいたりしたらへんに骨がくっついてえらい目になりますよ。』


やべ、俺、、何べんかヒールしたりポーション掛けたりしたけど大丈夫かいな。


『今のところ、大丈夫ですよ。』


じゃ、やってみようか、まず、骨をつなげる感じでテレキネシスで骨を固定するんだったな。


では、。。。えい!!


って、、、、、痛い痛いいたたたたたたぁ~!!


無理無理無理、


絶対無理!!


骨動かして固定するの無理!!腕当たっても痛いのに骨動かして固定するってどんな拷問だよ。麻酔でもない限り無理だね、こんな事する奴も考える奴も変態に違いない。


『誰が変態ですか、教えてくれって言うから教えたのに変態呼ばわりするなら知りませよぉ~』


もうこの方法やめた、SP使って修復(リペア)習得するよ。


『ホント、マスターってへたれですねぇ~』


うるさい黙れ!!


で、、えい!!


神聖魔法【リペア】を習得しました。

俺の頭の中にスキル習得のアナウンスが流れた。


よし、これで骨折治すぞ。


リペア


あれ??


リペア


あれれ??


ファラスさんよぉ~、骨折が直った感じがしないんですが、どうしてでしょうか?


『当たり前じゃないですかぁ~、レベル1のリペアなんかで骨折治るはずないでしょ。最低、レベル3のリペアを何回かして治る感じですね、レベル一じゃ深爪治すぐらいですよ、、、精々、爪でも伸ばしてリペアのレベル上げてくださいwwwww』


あっ、こいつ知ってて教えなかったな、、、お前、俺のいつかひどい目に合わすリストの最上位にきたからな覚えてろよ!!


『私のこと変態呼ばわりするからですよ、それに言われた事はちゃんと教えてるしイタイイタイって出来きない根性なしのマスターが悪いんじゃないですかぁ~』


こいつ、また、俺のことヘタレ呼ばわりしやがった、くそっ!!


がぁ~~、の~~ぉ~~うぉ~~~~~~


俺は呻きながらテレキネシスを使い腕の骨をつなぎ合わせる、嫌な汗が額からあふれ出る。


ヒール


つっ、、、


ヒール


ヒール


どれだけヒールを唱えただろう


だんだん、痛みが引いてきた。。。もう、テレキネシスで骨を固定していなくても大丈夫みたいだ。


ふ~っ


俺は汗だくになりながら一息つく。。水、水といいながら水を口に含む。


『マスター、誠に申し上げ辛いのですがリペアを習得したのでしたらヒールよりリペアとテレキネシスを使ったほうが早く骨はくっつきますよwww』


ぷ~~~っ!!

俺は含んでた水を噴出す。

こいつ、スキルの癖に俺になんか恨みでもあるのかよ。


『有りますよ、私の本体でもある知識の魔神ファラスがあなたがウルド様のことウンコウンコ言うから危うく存在が危ぶまれるほどひどい目に合わされました。当然、その余波は私にも及びます。そら、恨みに思いますわねぇ。』


ああ言えばこう言うなぁ、ホントに。。。でも、大体がお前さんがウルドさんのことウンコって思っていなかったらひどい目にあわなかったはずだからお前さんが悪いよ。


『き。。。危険ですこの話題は、』


俺はニヤリとする。。


でも、お前さんがウルドさんのことウンコって考えたからだよなぁ~


『誠に申し訳ございませんでした。以後、このような事の内容に気を付けますので、どうかよろしくこの話題は終わりにしていただけないでしょうか。』


なんだか、涙目で土下座するファラスが目に浮かんできたので、、、俺はこの辺でやめにすることにする。

今後、俺に逆らうなよなぁ!って、もともと俺のスキルなんだから無条件で従えよ!!


『あい、すいまてぇ~~んwww』


こいつ、反省の色無しだ。

ホントに覚えてろよ。







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