二周目 50
「おい、お前いったい誰に何をしてくれているんだ?」
ハンスが俺の胸倉をつかみながらすごむ。
それを見ているマイクは両手を斜め上に広げ軽く首を傾げる。
欧米かっ!
と思わず心の中で突っ込む。
相変わらずハンスは俺に圧を掛けてくる。
顔が近いよ。。。。
俺はハンスの手を払いのける。
「ハンス、状況を考えろミヒャエル様の前だぞ、今日が初めての勉強会だぞ。これでいいのか?」
「それはお前が仕掛けてきたからだろう、俺は悪くない。」
「冷静に考えろ、お前がどんな状態だったか、お前、顔を真っ赤にして俯いて恋する少女の様だったぞ違うか??」
「・・・・・」
「お前、あのままじゃヤバかった、俺はそれじゃ嫌だからあんな行動にでた、判るか?」
「・・・・・」
「それが判らないようなら、残念だが、もうお前を、助けることはできない」
暫らくの沈黙の後、渋々答える。
「すまなかった。」
だが、ハンスの顔には納得出来ないとはっきり書いてある。
「マイク、ホントにお願いするよ。これから三人で学院に行くのなら、少なくとも学院を出るまでは三人対等であるべきじゃないのか?」
「ジュード、君は馬鹿なの?伯爵家の令息であるこの僕と、たかが騎士爵家の子せがれが対等な訳ないじゃないか、少なくとも僕と普通に話したいのなら耐え切ってみせないとダメだよ。そうそうチャームの能力のことほかの人間に話したら君たちの家つぶすからねOK?」
「ちゃんと理解しているよ。あくまでも僕たちは君の部下それを踏まえての学友ってことぐらい、だが、それでもだ、君が忠誠以外に友情や信頼をあることが出来たならばそれは君の為にはならないのかい?君のイエスマンだけじゃ君が暴走したときに止めてくれる身近な人間がいなくなってしまうよ。一緒に死んでくれる人間がいればいいっていうのならば仕方がないけど、違うだろう?」
「それはそうだけど、僕にはもう君がいるし僕の能力に耐えられない者の助言なんか意味ないと思うんだよねぇ。」
「良く判った、ハンスにチャームは掛け続ける、そしてそれに耐えることが出来れば合格だと。」
「そう言うことだね、それに君にも掛け続けるのよめないよ。」
「やめてよ、多分もう効かないよ、だいぶ慣れたから。」
マイクはチッと舌打ちをする。
おいおい、いいとこのボンボンが舌打ちしなさんなよ。
「おい、ジュードどうゆうことだ?」
俺はハンスの問いに簡単に説明する。
マイクがチャームと言うマインド系のスキルで同年代の男子を魅了する能力を持っていること、いままでの学友候補の子爵家や男爵家の令息たちは何か異変に気付き家に引き取った結果俺たちの様な末端の貴族の子供に伯爵家の学友たる名誉が回ってきたこと、そして、騎士爵家ごときではミヒャエル様のが学友を辞退する力がないこと、だから、隷属状態を回避するには自力で耐え切るしか道がないということ。。。
「まじか、」
「マジだよ、想像してごらんよ、男性を恋する乙女の様に見つめる自分を。」
「ぞっとしねえな。。。」
ハンスは身震いする。
「おいおい、二人とも僕がいるの忘れているんじゃないのかい?そんのにあけすけにはなしていいのかい??」
「もういいだろ俺達友達だろ?」
俺はマイクに投げかける。
「しかたがないなぁ。。。ジュードは良いよ、でもハンスはまだ頑張ってね。」
マイクがハンスにウインクする。
それを見たハンスがまた顔を紅く染めてモジモジし始める。
マイクは両手を斜め上に広げ軽く首を傾げる。
俺を見た俺は心の中で『欧米かっ!』と突っ込むのであった。
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