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二周目 43

ミヒャエルに手をきかれて館の中庭に連れていかれる。

その間もミヒャエルは俺と手をつないだままで、ひぱっている俺を見てはたまに微笑みかける。


なんだかドキドキする。


しかし、大きなお屋敷だな。


やっと、中庭が見えてきた。中庭の片隅に庭全体を眺める少し高くなった小さな丘?のようなところがありそこにテーブル、椅子、日よけの屋根がある。ここが伯爵家の憩いのスペースなのかもしれないな。そんな快適そうなところにミヒャエルは俺を連れてきた。


ミヒャエルは俺をテーブルをはさんで前に座らせる。そして、執事にお茶の用意を命じるとニッコリと笑い俺に話しかける。


「ジュード、君と僕とは今この時から友達だよ、遠慮しないで何でもはなしてね。」


俺の中のドキドキが加速する。


ミヒャエル、男だよな?


めちゃくちゃ可愛い。


この胸を締め付けるような込み上げるような。


ああ、体中が熱くなる。


前にも一度こんな経験がある。


そうだ、一度目は、美奈子さんと初めて出会ったときだ。


そうかミヒャエル(この人)は運命の人なんだ。

この人を一生守っていくことがこの世界に来た本当の理由だったに違いない。



って、何訳あるかい!!


ヤバいぞコイツ、そんな属性がない俺がこうなってしまうってことはコイツなんかやってるな。なんせここは魔法のある世界だ。何かチャーム的なものをやっているのかもしれん。


俺はハッとしてミヒャエルのほうをみる。


そんな俺をちょっと小首をかしげ見つめかえしてくる。


俺の脳の中に幸せ物質が分泌しているのがわかる。


ああ、、、この人と一緒に生きていけたらどんなに幸せなんだろうか、俺のすべてをこの人にささげ、、、、、




、、る訳ないだろ!


マジでマジでマジで。。。。


美奈子、俺を助けてくれ。

このままでは俺飲み込まれてしまう。


「ジュード、どうしたの?すこし、具合が悪いの??」


話しかけるな意識を持ってかれるじゃないか。


俺は俯く。


気を確かに持て!


(お前)の守りたいものは会ったばかりコイツじゃないはずだ。


この世界での家族、仲間、領民それらを投げ捨ててしまってもいいのか!!


そして、何より美奈子さんより子供たちより大事なものはないはずだ。


自身を俯瞰でみろ。


その気持ちは嘘だ。


ただ、化学物質が脳内で強制的に分泌させられているだけだ。


これは気持ちではない唯の脳内での化学反応だ。





すーっ、何かが引いていくいくのがわかる。











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