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規格外な魔力量で異世界成り上がり!  作者: あだち りる
第三章「固有魔術(オリジナル)!」
21/31

21「魔力測定のお時間です!」

俺がこの異世界に来てから、既に半年が経っていた。

俺はこっちの世界にはかなり慣れた。

城での生活も今では習慣となっている。

ガブとエリエルさんも、どうやら城での生活は慣れたらしい。

ちなみに、今はガブと一緒にネスに魔術を教えて貰っている。


「ふぅ、どうだネス!?」


俺はネスに訪ねる。


「うん、合格だよ廻!

下級魔術師に昇格だ!」


「いぃ~よっしゃああ!!」


廻は飛び跳ねて喜ぶ。

廻はこの半年間で、様々な魔術を覚え、そしてやっと、下級魔術師になれたのだ。

それを「おめでとう廻」と、パチパチと拍手をしながらお祝いしてくれるガブ。

ガブと俺の仲もかなり順調で、なんと!廻さん、から、廻、に呼び方が変わったんだ!

これはとてつもない変化だ!


「ガブリエルも、上級魔術師昇格おめでとう」


「ありがとうございます!」


ネスは、ガブにそう言うと、ガブは本当に嬉しそうにネスにお礼を言う。

ネスとガブの間には、生徒と教師、と言う関係がこの半年間で築き上げられた。

見ていて、とてもいいものだ。

けど…この半年間でわかったけど、ガブは凄い。

最初にあっときにはもう既に中級の魔術師で、この半年間でもう上級に上がった。

ネスから聞いた話だと上級魔術師になるには、最低でも一年はかかる。

それをガブは半年で成し遂げたのだ。

まぁこれはいわゆる、天才だ。

てかそう考えるとネスって本当に化物だよなぁ…。


と、苦笑いを浮かべる廻だった。

そんな廻はさておき、ネスは何か考えたあと、小さく「そろそろかな」と小さく呟く。


「廻、ガブリエル、この後僕の部屋に来てくれるかな?試して貰いたい物があるんだ」


「「?」」


ネスのその言葉に、俺とガブは首を傾げながらネスに着いて行った。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

ネスの部屋にて。


「なんだこれ…」


俺はつい、そんな言葉を溢してしまう。

ネスの部屋の真ん中に、丸い水晶の様な物があった。

しかもそれは浮いていたのだ。

デかさは人の頭くらい。

丁度俺の腰の位置にある、俺の息子にだけはぶつからないで欲しいと願う。


廻がそんな想像をして、両手で息子を抑えていると、ネスは、コホン、と一つ咳払いをする。


「えっと、これは僕が作り出した魔道具で、魔力測定機、って言うんだ」


「名前から察するに魔力の量がわかるのか?」


と、俺がそう聞くと、ネスは「その通り!」と言いながら人差し指を上に立て、語り始める。


「これは僕がこの一年間でやっとの思いで作り出した物なんだ!

魔力量を数値で表すことによって、その人の魔力量がどれ程なのかわかる!

ちなみに僕の魔力量は、八千五百十二、と出た!

これから導き出せる魔力量での階級分けは恐らくこうなる!」


下級魔術師、百~五百。

中級魔術師、五百~千。

上級魔術師、千~三千。

国級魔術師、五千~一万。

神級魔術師、測定不能。


「てな感じで!神級魔術師に関しては予想が出来ないから仕方ないとしても、この僕が導き出した数値に問題はない!むしろ完璧だと思うね!一ミリの誤差もなく、この魔道具は完成された!

これを世に出せばきっとすごい事になるだろうね~」


ネスは自慢気に語った。

てかこんなネス始めてみるな…めちゃくちゃ楽しそう。

いやてか、そろそろ止めないとあれ止まんないよな?よし、止めよう、ネス先生がエクスタシーする前に止めよう。


「で、結論は?」


「二人の魔力量を計ろうと思うんだ!」


最初っからそう説明してくれ。

と、苦笑いを浮かべる俺とガブ。


「で、どうやって計るんですか?」


と、ガブが聞く。


「簡単だよ。

手をこう水晶の上に翳すだけで、魔力量が数値として、表れる。

ま、やってみればわかるよ!」


ネスが、そう言うとガブが前に出て「それでは私から…」と、言いながら恐る恐るその水晶の上に手を翳す。

すると、睡眠の、中に、ルーレットの様に数字が並んで行く。


そして、数字が並び終えた。


「「っ…!?」」


その数値に、俺とネスは驚きを隠せない。

その水晶の中に出された、数字を口にする。


「四千百十…」


ガブがその一言を口にした。

つまり、ガブの実力は、国級魔術師レベル、と言うことになる。


「凄いじゃないかガブ!」


最初にその感想を述べたのは俺だ。


「い、いえ…そんな大した事は…」


「謙遜はやめろ…この後の俺のハードルが上がる」


「ご、ごめん廻!」


俺は苦笑いを浮かべながら「いいよいいよ」と、返す。

まぁハードルが上がった事実には変わりはないんだけど…とにかく!やるっきゃない!


「じゃ!行くぜ!」


廻が手を水晶に翳す。

そしてルーレットが回る。

そこに、廻の魔力量が写し出された。

だが、その写し出されのは数字ではなかった。


「「「っ…!?」」」


俺達はその写し出された一言に釘付けになる。

そして、俺は、その一言を口にした。


「測定…不能…」

読んでくださりありがとうございます!

ちなみに、一章十話構成みたいになっていますが、そう言う訳ではありません!

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