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転移装置

2060年 日本 某所 魔の穴の存在するある市町村


 我々があの世界、XZグループ総帥イーデン・マリウスはあの異なる世界を惑星Xzと命名...移住計画は着々と進んでいた...また世界中の富裕層の中で総帥が認めた人物、家族や親族に限り異世界移住を許可されており、選ばれた人々は着々と日本へと移住を開始していたのである...



 逆に日本国内に存在する不穏分子、不法居住者は徹底した摘発が実施され順次国外退去が執行されたのである...


 本来形あるものを通さない魔の穴であったが、膨大な資本が投入された結果、向こう側の世界へ人員や物資を転送する術をついにXZグループは開発に成功していたのだった...


 開発当初は生命あるものだけを転送することが可能であり、移住のための基盤形成の為外皮を生体細胞で覆ったダインタイプを数体送り込み情報収集を行わせていたのだ...その後の転移装置改良により制限は無くなり様々な物資や人員を送り込むことに成功...ついには向こう側に衛星打ち上げのためのロケット発射場の建設まで始まろうとしていた...


 当初転移装置は惑星Xzの地上にランダムな地点にしか送り込むことが出来なかったが、今では座標指定が出来るまでに改良が施されていたのだ。



 施設の地下へ星城朱蒼は護衛を伴いエレベーターで向かっていた...


 政治家である星城朱蒼は国民から圧倒的な支持を得て今でも衆議院議員の立場を保持していた...だが現在は大臣の任には着いていなかったのだが...


 魔の穴封印点の存在するかつて村だった場所にはXZグループ及び日本企業の共同開発において建設された研究所が存在しており、その地下深く監禁施設にはとある人物が拘束されていたのであった。


 人型ロボットプライムに護衛され星城はロックされた扉を開放した...そこにはつい先日自らの命を狙ったある女性が監禁されてた...


「おはよう...数日ぶりであるな。」


「...なぜ殺さない?」


「言ったであろう。私は君が穴を守護する最後の一人だとは思っていない...君の同類が、親族が現れた場合人質としての価値があるということだ。」


「甘いな、一族の掟だ...身内ですら穴を守護するためなら己の命など捨てる覚悟を皆持っている。」


「果たしてどうかな...掟など有名無実と化しているのではないか?それに君達一族は既に守護の役目に失敗しているではないか。」


「...」


 既にXZグループ、そして日本政府は魔の穴の守護者と呼ばれた一族の殆どを確保、日本全国に複数存在する封印地点は全て支配下に置かれていたのである。


「さぁ。部屋を出てもらおう。間違っても抵抗しようとは思うなよ...いかに君が一族の中で最も魔の力を継承し能力が高いと言っても機械には敵わないというのは先日証明されたはずだ。」


「クッ...どうするつもりだ?」


 その女性、つい数日前星城朱蒼の暗殺を実行し失敗した望月彩芽は、拘束衣を身に着けさせられており自らの意志で体を動かすことは叶わない状態であった...またXZグループが数十年の期間異世界を研究した成果である魔力を扱う能力に対する妨害機能もその拘束着には施されていたのであった...


「私の父が君に会いたがっているのだよ...偉大なるイーデン・マリウス総帥がね...」


 


 


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