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歴史探偵 安部晴明(あべ はるあき)  作者: 風猫(ふうにゃん)
第一章 邪馬台国への旅路
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第三話 邪馬台国九州説の根拠

「それはともかく、邪馬台国がどこにあったか、なぜ判明しないんだ? 九州以外にないだろ?」


「えっ、晴明は、確信しているの?」


「確信というか、常識から考えれば、それ以外に考えられないだろ。

 だって、奴国(なこく)は、福岡市から春日市にかけての場所で、不弥国(ふみこく)は、そのすぐ隣、そこまでは皆が一致しているんだろ。」


「そうよ、そこからが議論百出なのよ。」


「問題になっているのは、

『南の投馬国に行くには水行二十日』 

『南に進むと邪馬台国。女王が都とするところで、水行十日・陸行一月。』

 って記述だよね。


 これは、不弥国(ふみこく)を出発地だとすると、とんでもなくおかしいよね。

 だって、九州の南方海上に出てしまう。それに、有能な官吏が、方角や距離を間違えるかな? 不弥国(ふみこく)まで正確だったのに。

 ましてや南には、敵対する狗奴国(くなこく)があったんだろっ。それを飛び越えて、邪馬台国がある訳ないよね。」


「それはそうね。でも東へ行けば · · 。 」


「それは何度も言うけど、西晋の官吏に失礼だよ。まるで方向音痴じゃんっ。」


「じゃあいったい、何だって言うのよっ。」


「つまりこれは、出発地がはっきり書いてないために起きた、文書の齟齬だよ。

 単純に読めば、隣国までの距離の記載が始まった、末廬国(まつろこく)か、伊都国。もしかしたら、狗邪韓国(くやかんこく)が、出発地だと思うよ。」


「出発地が変われば、どうなるって言うの? 

 少なくとも九州の南端には、着いちゃうわよ。」


「投馬国までの水行二十日は、西回りの海上航路じゃないかな? たぶん、島原湾を通って有明海まで行くと、投馬国に着くんじゃない。

 昔は陸地伝いに航海したようだし、なんとか灘とかいう、難所もあるようだしさ。


 それから、邪馬台国は、もっと奥に進み、内陸にあるのかと思うよ。それはたぶん、不弥国(ふみこく)から、案外近いのではないかな。」


「でも、投馬国も、邪馬台国も南に向かうのよ。西回りって、違わない?」


「投馬国へは、南へ向かうとは、書いてないよ。ただ国のある方角が南だと、示しているだけだよ。

 邪馬台国は確かに、南へ向かうとあるけど、陸路なら不弥国から、南へ向かうんじゃないかな。海路が西回りとは書いていないだけで。」


「 · · · あんたって、いつの間に『魏志倭人伝』を読み解いていたのよ。そんな暇があったら、私をデートに連れて行きなさいよ。

 決めたっ、今度の日曜日は、《スイーツ食べ放題》に連れて行きなさいねっ。 」


(むむむっ、出費が嵩むと、貯金のたまるのが遅れて、祐子の婚期がますます遅れるよ。言わないけどっ。)

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