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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第十三章
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舞台稽古2


稽古が始まったのだけど、さっきから

私の口は、きっと閉じることを忘れている。


「自分で、書いといて、こんな事言うの、ほんとに

 自画自賛なんですけど…面白いですね…」


「はははっ、わかるよ、庵ちゃん。

 私も、こうやって役者さんが演じてくれると

 自分が書いたもの面白いじゃん、って思うもん」


この間の稽古では、最初の稽古ってこともあって

確認面が多かったけれど、今回は、だいぶ完成してる。

急な変更なのに、晋太さんも下坂さんも、本当に

凄い技術の持ち主だと思う。




下坂「いらっしゃいませ〜〜」


晋太「ハンバーグ弁当ください」


下坂「あ、ハンバーグですね〜、540円です〜」


晋太「はい、どうも〜〜」


下坂「えっ??えっ??」


晋太「えっ??」


下坂「あ、いやいや…普通だなって…

  (いけないいけない変な客が来すぎて

   基準がおかしくなってるんだ…普通の客だ…)」


晋太「えっ、じゃあ、満漢全席でも頼んだほうが…

   返します、ハンバーグ…!」


下坂「いや、満漢全席はうち扱ってないですから!

   いいですいいです、普通で!なんかすみません!」


晋太「そんな、普通普通言わないでくださいよ!

   変わった人間が良いです…!」


下坂「いや、どんな反論!!変わった人間って!

   満漢全席のチョイスがすでに変わってますけど…」




2人の息がピッタリあっている。


「ここ、本当に打ち合わせ無しですよね…?」


「そうよ、下坂さんも晋太くんも、上手く

 息が合ってるわよね〜、いい感じにリレーが

 続いてる…これが稽古事に違う内容だから、なんか

 観てるこっちはお得すぎるわよね、ふふっ」



この舞台は、年が明けてからの公演。

もう年末で、全然時間がない中、こんなにも素敵な

ものに仕上げてくれている。


「一旦、休憩です〜〜!」



「お疲れさまです、晋太さん、下坂さん!」


「あ、庵ちゃんだ〜、どう?大丈夫だった〜?」


「大丈夫どころか、大満足です!

 2人のアドリブ力の高さと、タイミングの

 良さがもう、凄いです、感謝です」


「西河さん、こんにちは〜!下坂です!

 まだ、挨拶してませんでしたよね、僕。

 宜しくおねがいします」


「宜しくおねがいします、西河庵です!

 急な変更ですみませんでした…」


「いえいえ、面白いですよ、それに晋太さんとも

 こうやって舞台できるの、すごく嬉しいです!」


「あははっ、本当に〜?それは嬉しいね〜!



下坂さんは有名で人気の声優さんだけど、この人の

人柄もあってか、若手からベテランまで皆に好かれている。

私も津乃田さんを追ってる時に、同じアニメに出ていたり

するから観てたけど、なんといってもキャラが良いのだ。


シリアスからコメディまで、広くカバーできる

腕を持っているのが、下坂さんの凄いところだ。


晋太さんは普段から、脚本を書いているからか

アドリブの時の方が、冴えている気がする。


そんな2人がやってくれる演技が、舞台が

面白くないわけがない。



物凄く褒めてるけど、これ、自分が書いてる

部分だけだから、自画自賛すぎるんだけどな…。



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