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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第二章
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推しと接近できるチャンス?2

この日がやってきてしまった。

今日会ってしまう。津乃田さんと‥‥


朝から緊張しすぎて、漫画なんかでよくある

セリフがぴったりだ。心臓バクバクってね。

どうしたものか。


「庵ちゃん、緊張してるの?」


「えっ、別に普通ですよ、宏太さんこそ」


「えぇ、俺が?緊張しないよ〜」


こんなやり取りで気が紛れるわけでもなく。


晋太さんが運転する車が、どんどん会場に近づく。

どこが会場かも分かってる。

行こうか迷ったし、今回の女子パの公録。


「あ、そろそろつくよ〜、とりあえず今から打ち合わせだから

 一緒に参加する?話し聞いときなよ〜」



地下に車を止めて、晋太さんの後ろを二人で付いていく。



裏はこうなってんのか、スタッフさんたくさんいるな‥‥

こんなところから入るのか。

あぁ、心臓が痛い痛い。


「あ、晋太さん、おはようございますー!

 今日はよろしくおねがいします」


「拓ちゃんおはよう〜、よろしくね〜」


いた!!推しが!!私の!!推しが!!

まって、無理無理、こんなに近くに推しがいる。

さっきからバクバクしてた心臓が今にも止まりそう。


「今日は人を連れてきたよ、僕の可愛い弟子。ははっ

 宏太くんと庵ちゃんです」


「どうも〜。津乃田拓です、声優やってます。

 今日はよろしくおねがいします〜」


「「よろしくおねがいしますっ」」



私に話しかけてる、推しが、無理だ。たぶんもう死ぬ。

いやいや、そんな事言ってる場合じゃなくて。

この緊張と舞い上がりを気付かれないように。

今日は仕事!仕事だから!落ち着け自分!!



「津乃田さん浅川さん、皆さん打ち合わせ開始します」



スタッフさんに呼ばれて、皆で打ち合わせ。


いつも何の気無しに、聞いたり公録を見てるラジオが

こうやって作られているのか、と感動した。

当たり前だけど、ファンがどんなのを望んでいるか

どんなジャンルの話題が、今流行りなのか、どの順番で進行するのか。


正直若い人はいないし、おじさん達ばっかなのに

今どきの女の子たちの流行をしっかり抑えてるし。

声優ファンが喜ぶような企画ばっかだ。


「すごい…」


打ち合わせしてる後ろで、話を聴きながら小さくつぶやく。


「ね、ほんとすごい。晋太さんいっつもあんなだけど

 こんな時尊敬できるよね」


ちょっと失礼なこと言ってる宏太さんだけど、確かに

真剣に話してる横顔には、尊敬しかない。



「ねぇ、庵ちゃん宏太くん、ここどう思う?」


「「えっ?」」


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