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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第十二章
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熱愛?誰と誰が…?2


違う部屋に呼ばれる私と、美東さんと裕さん。


「まずいことになりましたねぇ」


重い空気の中で、そういったのは、斎藤さんだった。


「事実無根です、それに2人きりでは無かったですし」


「梅代くん、それはさっきも聞いて分かっているよ。

 でも、だからといって、それを変に釈明しようものなら

 逆に騒ぎが大きくなってしまうこともある」


「それは…」


私がもっと気をつけていれば。


ただの”お友達”なんかじゃないんだから。

今の時代、誰に見られて、どこで広められるかわからない。

この業界に携わるようになって、感じたことは

声優さんは、こういう色恋沙汰はとことん隠す、という事。


結婚しても隠していることが多い、それは、声優という

仕事自体が、自分だけの仕事ではないからだ。

自分が声を務めた、キャラクターが好きな人もいる。

アイドルは夢を売る、と言うが、私が思うに

声優は、世界観と幻想を売っている、と言ってもいいと思う。


現実ではないのに、自分の生活に、良くも悪くも

大きな影響を、及ぼす事もある。

それがアニメやそういった類いの凄い所だ。


だから、声優は、自分が関わったその幻想に

自らのスキャンダルで、水を指してはいけない。



そう思うと、結婚などを隠す事も納得ができる。

まあ、最近では、発表して祝福されることも

多くはあるけど、未だその割合は少ない。


それを私のせいで…しかも、よりによって

イケメンで人気の梅代裕さんと…。


「斎藤さんどうしますか?たぶん、コメントは梅代さんが

 映ったと同時に、この件で埋まってしまいます…」


「でも、生配信で、コメント機能をオフにすることも

 怪しく見えますし…」



生配信では、画面の向こう側のファンの声が

直接画面に流れてくる仕様になっている。

リアルタイムで出演者側とやり取りが出来るし、何より

コメントを拾ってもらえたら、ファンとしては最高に嬉しい。


「ここに、庵さんの名前が出てなくてよかったですね…」


ふと呟いた裕さんの言葉に、はっ、となった。


「確かに、名前が出ていれば、それこそ…」


私は総叩きだろう。



「兎に角、何も触れずにいきましょうここは。

 幸いこのネットニュースも、そんなに大々的に

 取り上げられてはいませんし。美東くん、何かあれば

 僕にすぐ報告してください」


「はい、わかりました」


「裕さんは、メインではないので、まだなんとか

 なります、くれぐれもこの話に触れないように」


「…はい」



この会議室の扉こんなに重かったっけ?

なんて、思いながら扉を開けて、即興脚本の心配は

今はもう、心の隅に追いやられていた。



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