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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第十一章
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役者さんはまさかの…?2


「えっ?えっ?晋太さんが?ん、どゆことです?」


「あっはっは、庵ちゃん面白いわね

 その動揺の仕方が、アニメみたいだわ〜」


今私の頭の中は「?」でいっぱいだ。

だって、晋太さんは脚本家で演出家で?

それに役者も追加と…?

この人はどこまで器用にこなすんだ。


「いやいや、晋太さんどこまで幅広いんですか…?」


「こう見えてね〜、実は役者もするし、声優も

 たまにやってたりするんだよ」


「うそっ!本当ですか!?声優もやるんですか!?」


「庵ちゃん知らなかったの?というか

 なんで、晋太くんは言ってないのよ」


「いや、そんな自分から言うことでもないかなって…

 あんまりそっち方面では活躍してないしさ〜、僕」



二人の会話に取り残されたまま、呆然としてた。

こんなにマルチで活躍してる人が、直ぐ側に居ながら

私は全然気付けなかったし、なんでもっとしっかり

見ておかなかったんだ!と、後悔した。


すごい、なんか事あるごとに凄いしか言ってない気が

するけど、他になんて言ったらいいんだろう?


「よし、脚本家も演者も揃ったし、私にも読ませて?」



晋太さんは、粟島さんと宏太さんのところに行って

私はというと…横で羽多さんに、脚本を読んで頂いてる…


なんだろう?晋太さんが読んでくれた時は、全然緊張

なんてしなかったのにな。あ、そうか、こうやって

目の前で他の脚本家に読んでもらう、ってことが

晋太さん以外、初めてなんだ、私…


「…ふふっ、そうきたか〜〜〜〜!」


なんだか嬉しそうな羽多さんに、私までちょっと笑みが溢れる。


「庵ちゃんの感じなら、私の色に乗せてくるかな〜って

 思ってたんだけど、これはいいよ!紅一点、って感じで

 目立つのに浮かない!任せてよかったよ〜〜」


「いや、嬉しいお言葉すぎます!!」


「庵ちゃん、全然悩むことないじゃない。

 もっと自身持っていいよ、これなら」


最近何かと自身を持って、と言われる。


そのおかげで、最近では、前より自分を信じて

頭で考えていることを、外に出していけるようになった。

周りが認めてくれてる、そう分かったからかな。



「よしっ、晋太くんと一緒にもうちょっと深く

 設定決めてこうか!そんで、今9時だから…10時過ぎまで

 には固めて、稽古していこう。そうと決まれば、ちょっと

 晋太くん呼んでくるね〜〜」



それにしても、自分で言うのもなんだけど

こんなに、トントン拍子で進んでいくのか。

舞台って、こうやって裏で進める事が初めてだから

何が正解か分からないけど…


「庵ちゃん?晋太くん、ちょっと待ってって、すぐ

 くるとは言ってたけど。ん?どうかした?」


「…あ、いや、なんか凄いテンポで話が進んで

 いくことに、今驚いてる所です」


「あぁ、ふふっ、そうね

 いや、本当はもっと慎重に行くんだけど、この脚本なら

 大丈夫だと思ってるし、あとは晋太くんに任せたら

 いけるかな〜?ってね、後結構、後ろがね〜ギリなのよ」


「そ、そんな感じなんですね…!」



結構後ろがギリギリとは…!

いや、確かに来月公演予定なのに、今この段階なの?

とは実はちょっと思ったけど…そんなギリギリの時に

私に脚本を書かせてくれて、晋太さんまで手伝ってくれて…

これはもう、何が何でも成功させないと!





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