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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第十章
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朗読劇のお手伝い3


まさか朗読劇のお手伝いができるなんて…

しかもなんだ「弁当屋と奇妙なお客」って、題材が

すでに興味をそそる…。


「よし、じゃあ、とりあえず各班で打ち合わせに移ろうか」


そう、粟島さんが言って、スタッフさんたちは

それぞれ移動し、打ち合わせが始まった。

宏太さんは照明スタッフさんたちの方に参加して

私は羽多さん達の、演出の方に参加することになった。



「よーし、今回の朗読劇も皆で楽しく、成功させようね」


「庵ちゃん、びっくりした??」


ニヤけながら、羽多さんが聞いてくる。


「なっ、あたりまえじゃないですか!?

 まさか声優さんの朗読劇に、裏方として携われる日が

 来るなんて、思ってもなかったです」


「庵ちゃんのこの間の話聞いて、粟島くんが

 びっくりさせよう、なんて言うから〜〜」


「ははっ、ごめんごめん、喜んでくれるかな、と思って」


「喜んでるみたいで安心したわ、よしっ、打ち合わせしましょう!」


今回の朗読劇は今主流の、マイクスタンドの前にたって、朗読する。

と、いう朗読劇とは少し違う。多少のセットがあり、そして

マイクではなくヘッドセットマイクを使って動きを加えつつ

朗読劇を行っていく、という、最近増えてきだした形だ。


朗読劇の魅力は、演劇と違い、視覚ではなく

聴覚に訴えかけ、観客自らが想像し、観客たちの頭の中で

それぞれ世界観を作っていく。

それを助ける、という意味で、各自の世界観を壊さない

程度のセットと、役者が台本を見ながら多少なりとも

動作を入れていくことで、観客たちの想像はより、リアルに

なっていくのである。



「今回出演する声優さん達は、経験も豊富な人たちばっかで

 技術面においては全然心配してないから、多少なりとも

 含んだ言い方で脚本を書いたわ、その方が本人たちの

 良さも出ると思うの」


「そうだね〜、確かに下坂くんは朗読劇も慣れてるだろうし

 いい意味で彼自体の色を出したほうが、オリジナリティが

 より出るだろうね」


「そうだ、庵ちゃん、とりあえずこの出来た台本

 読んでみてくれない?後で、感想聞かせて?」


「えっ、いいんですかっ!?」


「当たり前じゃない、庵ちゃんも脚本家でしょ?ふふっ

 参考にしたいから、是非読んでほしいのよ」


「は、はいっ!」


作家、脚本家、は資格が居るわけでも、試験が

あるわけでもない。そう言ってしまえば、皆がなれる。

だけど、今までなかなかその自信がなくて、自分でも

言えなかったけれど…あんなに凄い舞台を作る羽多さんが

そう言ってくれたことによって、少なからず、自分に対する

自身が持て始めていた…



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