構成作家になる?2
「や、り、ます。やります!!」
仕事を選んでる場合じゃない。
それに、どんな形であれ、書けるなら、今は
それでいい。そしたらきっと、自分の力になる。
って、晋太さんは思ってそうだな。
「うん、庵ちゃんなら言うと思ったよ。
美東さん、是非受けさせてもらうよ」
「本当ですか!すみません…本当に…
ありがとうございます、詳細はまた追って
ご連絡させていただきますね!」
そう言うと、美東さんは慌てて帰っていった。
「いきなり来て、いきなり消えていきましたね」
奥の部屋で、作業してた宏太さんが
不思議そうにドアの方を見ていた。
「ラジオ番組か〜〜、いいねぇ〜〜」
「また、他人事だからって…」
「まあ、でも、今の庵ちゃんなら受けるなって
僕も思ったけど」
「なっ、どういう意味です」
「庵ちゃんの良いところは、なんでも吸収しようと
頑張るところじゃん。晋太さんのラジオの手伝いの時も
あっちこっち走り回ってたし」
「まあ、うん、そうですね〜…でも私、ラジオを1から
作るのって、どうしたら良いのかわかんないんですよね…」
「庵ちゃん、そこは僕が居るから、ね?」
「あ、そうか、そうですね。晋太さんと一緒なら
頑張れそうです!!」
私はおまけだけど…いや、そもそも、おまけとしてでも
ラジオ作りに1から携われるって凄くないか…?
そんな機会の方が、なかなか無い気がする‥!
傍から見たら、上手く使われてる、とでも
思われるかも知れないけど、私としてはこのチャンスを
上手いこと使わせて貰おう。
「だけど、さすがに、スタジオついてから
その場で学んでくのは大変だろうから、その前に
少しづつでもラジオ作りについて勉強する?」
「晋太さん、僕も聞いておきたいです!!」
「いいね〜〜、じゃあ、庵ちゃんと宏太くん
二人共勉強しますか〜〜!」
なんだか、晋太さんも楽しんでる様な…?
ま、なんでも新しいことが知れるのは、凄く楽しい。
そもそも、構成作家って具体的に何をするのか
わからないし、放送作家とは違うのかな?
作家と脚本家も、きっと違いが良くわからない人も
いっぱいいるんだろうな…って思うし。
「う〜ん、それじゃあねぇ、庵ちゃん。
構成作家とは、なにをする人ですか?」
やっぱりそこからなのか!!
「えぇ〜っと…番組構成考えたり?
あとはー企画考えたり?とかです?」
「そうだね〜、じゃあ放送作家は何する人?」
「えぇ!、凄い言われると思ったんですよ、それ…」
「はははっ、僕から2人にきちんと説明してあげましょう」




