いよいよ第4話3
「無事終わったみたいで、良かったですね。
はい、かんぱーい」
そんな、そっけないのか優しいのかよくわからない
テンションで乾杯した。
「毎回裕さんはタイミング良いですよね〜〜」
「ちょうど、美東さんから無事今回の企画が
終わりました〜、ってメールあったんで」
(やっぱり美東さんか!)
「へぇ〜〜、本当仲良いんですね?」
「あの人とは僕が新人の頃からの付き合いで
随分お世話になってますよ、でも堅苦しくなくて
凄くフランクにしてくれるので、僕もそんな感じで」
「確かに、凄い優しいし気遣ってくれます…!」
「そういえば、庵さんのミニラジオドラマ、来週には
放送するみたいですよ?」
「えっ、そうなんですか!?全然聞いてなかった…」
「反応が楽しみですね」
「そう、ですねぇ…」
楽しみ、と、思う反面実は心配のほうが大きかったり…。
というのも、裕さんは、私がこんなに馴れ馴れしく?いや仲良く?
しても良いのかな…?と思うくらい、実は声優業界では、
本当に本当に、人気のイケメン声優で(逆に失礼)
だから、このミニラジオドラマも、内容とともに
その界隈では、ちょっと有名になっているのを
SNSで見つけてしまった。
あの、オタクと推しの恋物語、という内容。
私だって、津乃田さんをただ追いかけていた時には
何度だって妄想して、どうしたらよりリアルに…!
と思いながら、あの脚本も書いたけど。
少なからず、同じことを考えているオタク仲間が
居ることが、心の中で嬉しくもあり、その期待に
ちゃんと応えれるかな?という不安もある。
あまりSNSで調べないほうが良い、と宏太さんは
言ってくれたけど、やっぱり調べちゃうよなあ〜。
「結構楽しみにしてる人、多いみたいですね?
美東さんがこの間、期待値が大きいって言ってました」
「ちょ、あんまりそんな、ハードル上げるようなこと
言わないでくださいよ…」
「ははっ、そんな構えないでくださいよ。
大丈夫です、面白いですよ、あの脚本なら」
なんか裕さんにそう言われると、自然と自身が持てるなあ。
「でも、本当に楽しみです。初めての作品ですから。
どんな形であれ、自分の作ったものが世界に発信されて
どこかの誰かが楽しんでくれたなら、それは…
本当に凄いことです、私にとって」
「…なんか、本当に好きなんですね、作ること」
「はははっ、そうですね、思ってたより、大好きみたいです」




